福祉×ITで業界に革命を起こす経営者
メンタルヘルスラボ株式会社の代表取締役・古徳一暁は、1990年9月15日生まれ、茨城県出身の若手経営者。
「障がいという線引きをなくす」というミッションを掲げ、福祉業界に新しい風を吹き込んでいる注目の起業家として、多くのメディアで取り上げられています。
、古徳氏の学生時代から起業に至るまでの経緯、そしてメンタルヘルスラボの事業展開について詳しくシラベテミタ!
経営者一家で育った学生時代:偏差値30アップの猛勉強
古徳は父が中古車販売、祖母が酒屋、祖父が税理士事務所、叔父が飲食業を営むという経営者一家で育ちました。この環境が、彼の起業家精神の土台となったことは間違いありません。
高校卒業後、古徳氏は偏差値を30近く上げるという驚異的な猛勉強の浪人生活を経て、上智大学への合格を勝ち取ります。
この経験が、彼の人生における最初の転機となりました。
学生起業への道:ブログから学習塾、そしてインターネットメディアへ
大学合格後、古徳氏は自身の大学受験ノウハウをブログで公開します。このブログが大ヒットし、多くの受験生から反響を得たことで、学習塾を開業することになりました。
ここで彼は「ネットで人を集める自分の才能」に気づきます。
この発見が、古徳の起業家としてのキャリアを決定づけました。大学在学中にインターネットメディア事業で学生起業を果たし、事業は順調に成長していきました。しかし、事業に専念するため、古徳氏は上智大学を中退する決断を下します。
高卒という学歴で起業家の道を選んだこの選択は、彼の覚悟の表れでした。
起業のきっかけ:家族の精神疾患という原体験
順調に成長していたインターネットメディア事業。しかし、古徳氏の人生を大きく変える出来事が起こります。それは、古徳氏自身の家族が精神疾患を患ったという経験でした。
統合失調症を抱える弟の体験を目の当たりにし、古徳氏は「障害」だけで線引きを作る世の中を本気で変えたいと考えるようになります。周囲となんら変わらない生活の中で、1つのボタンの掛け違いで生きづらさを感じ、「自分らしさ」に封を閉じてしまう。この現実に直面し、古徳氏はそれまで培ったWebマーケティングの知見を活かし、障がい者就労支援という社会課題解決の道へと大きく舵を切る決断をしました。
株式会社LOGZの創業:障がい者就労支援事業の開始
2016年6月16日、古徳氏は株式会社LOGZを創業しました。インターネット集客を強みとした障がい者就労支援を完全自社運営で行うリアルビジネスへの一本化です。
LOGZは「誰もがワクワク、笑顔で生きてく世界を創る」をビジョンに掲げ、この理想郷の創造を目指してサービスや事業を生み出していきました。創業初期から若手の採用育成に力を入れ、インターンCEOなどの台頭もあり、2019年に多角化の舵を切り、LOGZGROUP株式会社を設立。グループ経営体制へと移行し、グループ会社5社へと拡大を続けました。
メンタルヘルスラボ株式会社への進化:2024年社名変更の意義
2024年10月4日、LOGZGROUP株式会社は「メンタルヘルスラボ株式会社」へと社名を変更しました。この変更には明確な意図があります。
就労移行ITスクールなどの事業を広げる中で、「メンタルダウンする前にできることがあるのでは」という想いが生まれました。事業所数も業界5番目の規模感となり、社会に向けてのメッセージをより明確に発信するため、そして「メンタルダウンしない世界をつくる」という使命の実現のため、社名変更を決断したのです。
事業内容と展開:全国40拠点以上のネットワーク
メンタルヘルスラボは、「障がいという線引きをなくす」をミッションに、以下の主要事業を展開しています。
就労移行ITスクール(就労移行支援事業)
うつや発達障害を持つ方々を対象に、IT分野での就労支援を行う旗艦事業です。全国に約40店舗を展開し、就労定着率94%(一部事業所では100%)という驚異的な実績を誇ります。卒業生の44%がIT企業へ就職しており、障害を持つ方のキャリアの選択肢を大きく広げています。
アートキッズ療育(児童発達支援事業)
「アート×療育」をコンセプトに、0歳から小学校就学前の障害がある子どもや発達に遅れのある子どもたちに対し、「好き」を強みに変える支援を提供しています。
障害者雇用クラウド
障害者が持つ得意分野で企業の戦力になり、企業の課題解決を行うBPOプラットフォームです。IT業界の障がい者採用に強みを持っています。
その他の事業
メンタルヘルスラボの訪問看護(訪問看護事業)、自立訓練事業なども展開し、多角的な福祉サービスを提供しています。
事業規模と業績:年商30億円規模のITベンチャー
メンタルヘルスラボはグループ年商30億円、全国に拠点を40店舗以上構えるITベンチャー企業へと成長しました。社員数は約300名(2024年時点)に達し、平均年齢27歳という若手中心の組織です。
2024年6月には、株式会社LITALICOおよび就労移行ITスクール、アートキッズ療育のFC加盟店オーナーを中心とした複数名の個人投資家から1億円の資金調達を実施(累計1.7億円)。2025年上場を目指し、3年で105拠点の展開に向けて拡大中です。
独自の経営戦略:「福祉×IT」で既成概念を覆す
メンタルヘルスラボの最大の特徴は、福祉業界に新しい視点を持ち込んだことです。
圧倒的な内製化力
マーケティング、広告、採用、システム開発、デザイン作成まで、可能な限り社内リソースで対応。この内製化により、迅速な意思決定と実行を実現しています。LPも全て自社で作成し、マスコットキャラクターも自社制作という徹底ぶりです。
斬新なブランディング戦略
お笑い芸人のEXITを公式アンバサダーに起用するなど、福祉の既存イメージを刷新する大胆な取り組みを展開。さらにesports事業にも参入し、「福祉×ゲーム」という新たな可能性を切り拓いています。
若手にチャンスを与える組織文化
IT、マーケティング、金融など多様な業界出身の未経験メンバーが中心の組織で、「手を挙げればチャンスが広がる」文化を醸成。事業所のリーダーもほとんどが20代後半から30代前半という若手が活躍できる環境です。
社会的評価と今後の展望:グローバル展開へ
古徳は人気起業家育成リアリティショー「Nontitle Season5」のメンターに就任するなど、メディアからの注目も集めています。YouTubeの人気番組「年収チャンネル」にも出演し、事業内容を紹介しました。
メンタルヘルスラボは、日本という枠組みに留まらず、海外進出も視野に入れています。世界一の精神病床数を持つ日本から「メンタルダウンしない世界」を創るという壮大なビジョンを掲げ、1人でも多くの人が「自分らしさ」を全面に出し生きやすく、障害を前向きに捉える世の中の実現を目指しています。
挑戦を続ける若手経営者の未来
古徳一暁は、家族の精神疾患という原体験から、学生起業で培ったWebマーケティングのスキルを社会課題解決に転換した稀有な経営者です。「障がいという線引きをなくす」というミッションのもと、メンタルヘルスラボを年商30億円規模の企業へと成長させました。
2025年上場を目指し、さらなる事業拡大を進める同社。福祉業界の常識を覆し続ける古徳氏の挑戦は、これからも多くの人々に希望を与え続けることでしょう。障害の有無に関わらず、誰もがワクワク、笑顔で生きていく世界――その実現に向けた道のりは、まだ始まったばかりです。


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