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90年代から令和への激変:公衆電話の設置数とテレフォンカードの現状

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90年代
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公衆電話の設置数とテレフォンカードの運命は、携帯電話の普及という大きな社会変化を象徴する興味深い物語を描いている。

公衆電話の設置数とテレフォンカードの現状をシラベテミタ!

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90年代:公衆電話の黄金期

1990年代は日本の公衆電話にとって絶頂期でした。1990年(平成2年)度末の時点で全国に832,735台の公衆電話が設置されており、これは現在の約6倍にあたる膨大な数でした。

この時代、公衆電話は日本人の日常生活に欠かせない通信手段として機能していました。

90年代前半までは公衆電話の利用頻度は高く、特に都市部の駅構内や繁華街では常に長い行列ができる光景が珍しくありませんでした。この頃はまだ携帯電話が高価で一般的でなく、ポケベルが主流だった時代です。そのため、外出先からの連絡手段として公衆電話の役割は極めて重要でした。

公衆電話設置数の推移(抜粋)

  • 1990年度末:832,735台(NTT:832,010台、日本テレコム:698台、KDD:27台)
  • 1995年度末:800,520台
  • 1998年度末:755,090台

令和における劇的な減少

現在の状況は一変しています。2020年(令和2年)度末時点で145,643台(NTT東日本:69,110台、NTT西日本:76,533台)まで減少し、2022年(令和4年)度末には121,882台となっています。これは90年代のピーク時から実に約85%の減少を意味します。

この激減の背景には携帯電話の爆発的普及があります。携帯電話の普及により、利用回数は2002年(平成14年)度の11億8000万回から2019年(平成31年・令和元年)度は4000万回へと減少しています。わずか20年足らずで利用回数が30分の1にまで落ち込んだことになります。

近年の公衆電話設置数推移

  • 2010年度末:252,775台
  • 2015年度末:171,179台
  • 2020年度末:145,643台
  • 2022年度末:121,882台

さらなる削減計画

今後の見通しはより厳しく、2022年から2027年まで5年間で約4万台を撤去し6万9000台まで削減される見通しであり、最終的な設置台数は3万台となることが想定されています。これは現在の4分の1程度まで減ることを意味します。

テレフォンカードの現状:収集品としての価値

テレフォンカードについても、その運命は公衆電話と密接に関係しています。日本では1982年(昭和57年)12月23日に日本電信電話公社(電電公社)(現NTT)が発行・発売を開始されたテレフォンカードは、90年代から2000年代前半にかけて最盛期を迎えました。

しかし現在では、実用品としてのテレフォンカードの需要は激減しています。公衆電話の利用者減少に伴い、新規のテレフォンカード購入者はほとんどいません。代わって注目されているのが、収集品としての価値です。

高値で取引されるテレフォンカードの種類

買取市場では、テレフォンカードは今でも活発に取引されています。

アニメ・ゲーム系 熱狂的なファンが多く、キャラクター関連の希少テレカは安定して高額で取引されています。

アイドル・タレント系 デビュー当時や抽選限定のグッズ性が高いカードが価値を上げています。

電電公社・歴史的背景系 日本の通信史を象徴する発行元や古い印刷番号がプレミア化しています。

現在は利用不可のカードでも買取してもらえる場合があるという状況からもわかるように、実際に公衆電話で使用できるかどうかよりも、コレクターズアイテムとしての価値が重視されているのが現状です。

災害時の重要性:公衆電話の新たな役割

興味深いことに、公衆電話は数こそ大幅に減ったものの、災害時のライフラインとしての重要性が再認識されています。2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の発生直後に電話回線が輻輳し、都市部では地震直後に災害時でも繋がりやすい公衆電話の前に長い行列ができたことから、緊急時の通信手段としての価値が見直されました。

このため、総務省は公衆電話の設置ルールを見直し、公衆電話を現行の4分の1程度に削減した上で避難所やコンビニエンスストアなどに事前配備する非常時用公衆電話を増やす方向で調整しているという政策転換が行われています。

災害時の特別措置

災害救助法が適用される規模の災害で、広域停電が発生している地域では、公衆電話の通話が無料化されます。これは阪神・淡路大震災の際の教訓を踏まえた措置で、東日本大震災で初めて本格的に実施されました。

社会変化を映す鏡としての公衆電話

公衆電話とテレフォンカードの変遷を数字で見ると、その変化の激しさが一目瞭然です。

設置数の変化

  • 1984年(昭和59年)度末:934,903台(ピーク)
  • 1990年(平成2年)度末:832,735台
  • 2000年(平成12年)度末:707,233台
  • 2010年(平成22年)度末:252,775台
  • 2020年(令和2年)度末:145,643台
  • 2022年(令和4年)度末:121,882台

利用回数の変化

  • 2002年度:11億8000万回
  • 2019年度:4000万回(30分の1に減少)

まとめ

90年代に83万台を超えていた公衆電話は、令和の現在では12万台程度まで減少し、近い将来には3万台まで削減される予定です。テレフォンカードも実用品から収集品へとその性格を変え、希少価値のあるものは高額で取引される一方、一般的なものの価値は大幅に下落しています。

この変化は、携帯電話の普及という技術革新がもたらした社会変化の象徴的な例といえるでしょう。公衆電話とテレフォンカードの盛衰は、わずか30年という短期間で日本の通信環境がいかに劇的に変化したかを物語る貴重な記録なのです。

特に注目すべきは、単なる通信手段から災害時のライフライン、そして歴史的遺産へと、公衆電話の役割が時代とともに変化し続けていることです。テレフォンカードも同様に、決済手段からコレクターズアイテムへと価値の源泉が変化しており、これらの変遷は日本社会の技術進歩と価値観の変化を如実に反映していると言えるでしょう。

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