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スダリオ剛の壮絶な人生│極貧の幼少期から相撲界、そしてRIZINファイターへ

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格闘技
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RIZINのヘビー級で活躍するスダリオ剛。元大相撲力士・貴ノ富士としての輝かしいキャリアと、二度の不祥事による引退。そして総合格闘家への転身──。彼の人生は、まさに波乱万丈という言葉が相応しい。

極貧の幼少期から相撲界に入門し、不祥事を経てMMAファイターになるまでの経緯、そして双子の弟・貴賢神との複雑な関係性について、詳しく掘り下げていく。

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母子家庭の極貧生活──異国で子を育てた母への想い

フィリピン人の母が支えた幼少期

スダリオ剛(本名:河野剛、旧姓:上山)は、1997年5月13日、栃木県小山市で生まれた。日本人の父とフィリピン人の母・ケゼィア(旧姓:スダリオ)との間に、一卵性双生児の兄として誕生。その後、茨城県猿島郡境町で育つこととなる。

しかし、幼い頃に両親は離婚。母は異国の地・日本で、双子の息子と姉の3人の子供を女手ひとつで育てることになった。

「母の財布に千円しかなかった」──貧困との闘い

スダリオ自身が明かしたエピソードがある。「子供の頃、母子家庭ですごく貧乏だったんです。母の財布に千円しか入ってない時もありました」

異国の地で言葉の壁もある中、3人の子供を育てるのは想像を絶する苦労だったはずだ。大きな体格の双子の息子たちは、成長とともに食費もかさむ。母は懸命に働き、家族を支え続けた。

この経験が、スダリオの原点となっている。「それくらいキツイ中でも母は僕を育ててくれた。早く母を楽させたい」──その想いが、後に彼の人生の大きな決断を促すことになる。

スポーツ万能少年から相撲の道へ

バスケで全国3位──八村塁とも同世代

幼少期のスダリオは、運動神経抜群のスポーツ少年だった。小学2~3年生でサッカー、4~5年生で空手、中学校ではバスケットボールに打ち込んだ。

190cmという恵まれた体格と高い身体能力を武器に、中学時代には茨城県の中学選抜に選出。全国大会で3位入賞を果たす中心選手として活躍した。

当時、同じ中学バスケ界で脚光を浴びていたのが、現在NBAで活躍する八村塁選手だった。八村選手は後に「同じ高校に行こう」とスダリオを誘ったこともあったという。もしこの時、バスケの道を選んでいたら、スダリオの人生は全く違うものになっていただろう。

母を楽にしたい──好きなバスケを断念

しかし、スダリオはバスケットボールを諦める決断をする。中学3年生の時、父親の勧めで貴乃花部屋に体験入門したことがきっかけだった。

「母親が異国の地で、たったひとりで子供2人を育てるのはもの凄く大変だったと思います。早く母を楽させたい」

その想いが、彼を相撲の世界へと導いた。好きなバスケを諦めるのは辛かったが、双子の弟・賢(後の貴源治)とともに、2013年3月場所で初土俵を踏むことになる。

貴乃花部屋での修行と双子関取誕生

「貴公俊」として順調な出世

貴公俊(たかよしとし)の四股名を与えられたスダリオは、たたき上げ力士として着実にキャリアを積んでいった。

2017年5月場所、弟の貴源治が先に十両昇進を果たす。その5場所後、2018年3月場所でスダリオも新十両に昇進。史上初となる「双子の関取」が誕生し、相撲界で大きな話題となった。

最高位は西十両5枚目。恵まれた体格と豪快な相撲で将来を期待される若手力士だった。しかし、この輝かしいキャリアは、突如として終わりを迎えることになる。

二度の暴力事件──相撲界からの退場

一度目の暴行事件(2018年3月)

新十両昇進という晴れの舞台を迎えた2018年春場所。しかし8日目、スダリオは付け人の貴西龍に暴行を加え、顔面打撲と口内裂傷の怪我を負わせてしまう。

師匠の貴乃花親方から謹慎を言い渡され、翌5月場所の出場停止処分を受けた。この時点で、厳しく反省し二度と同じ過ちを繰り返さなければ、キャリアを継続できたはずだった。

二度目の暴行事件(2019年8月)──引退勧告へ

しかし、悲劇は再び訪れる。2019年8月31日、スダリオは序二段力士ら3人に頭部を殴るなどの暴行を加えた。さらに相撲協会のコンプライアンス委員会の調査で、2019年5月から7月頃にかけて新弟子への暴力や差別的発言があったことも発覚した。

二度目の暴力事件。相撲協会は重く見て、当初は「引退勧告」を検討。最終的には、まだ22歳と若く今後の人生もあるという温情から「自主引退を促す決議」という処分に落ち着いた。

記者会見での反論と孤立

2019年9月27日、スダリオは弁護士を伴って文部科学省で記者会見を開いた。

「中卒で何も分からない中で、生半可な優しさじゃダメだと思ってた。そういうふうに育ててきてもらった」「今回の処分はあまりに重く受け入れられません」

協会の指導体制を批判し、処分の不当性を訴えたが、世間の反応は冷たかった。「議論のすり替え」との批判が大半を占め、スダリオは相撲界で完全に孤立してしまう。

最終的に2019年10月11日、スダリオは引退届を提出。「協会の将来に失望しました」「協会とのやりとりに疲れ果てました」──22歳という若さで、相撲界を去ることになった。

どん底から格闘技の世界へ──妻の一言が転機に

自殺を考えた日々

引退後のスダリオを待っていたのは、絶望だった。

「二度目の問題を起こしたときに、正直自殺しようと思ったんです。親や弟、彼女も大切な人たちを苦しめる結果になってしまいましたから。人前にも出たくなかったですし、報いを受けなければ、と」

力士時代から交際していた一回り以上年上の女性(鍼灸師)は、そんなスダリオの傍らで懸命に支え続けた。2019年11月、二人は結婚。妻は仕事を掛け持ちしてまで、夫を経済的にも精神的にも支えた。

「やりたい事はないの?」──妻の言葉

ある日、妻がスダリオに尋ねた。

「せっかく相撲をやっていて結果を残せたのに普通の仕事をするのはもったいない、何かやりたいことはないの?」

この言葉が、スダリオの人生を大きく変える。実は相撲界にいた頃から、「いつかRIZINに出たい、総合格闘技をやってみたい」という想いを持っていたのだ。

中学時代にキックボクシングを習っていた経験もあり、打撃への素養はあった。「相撲界でやりきれなかったエネルギー、気持ち、それを格闘技の世界で出せていけたら」──妻の後押しを受け、スダリオは総合格闘家への道を歩み始める。

スダリオ剛の誕生──母の名を背負って

リングネームに込めた想い

力士時代の160kg近い体重から、113kgまで約50kgの減量に成功。エンセン井上氏の指導のもと、厳しいトレーニングを積んだ。

そして2020年9月27日、RIZIN.24でMMAデビューが決定。この時、彼は「貴ノ富士」という過去の名前を使わず、新しいリングネームを選んだ。

スダリオ剛──。

「スダリオ」はフィリピン人の母・ケゼィアの旧姓だった。幼少期の貧困、母の苦労、そして自分が母を悲しませてしまった過去。すべてを胸に刻み、もう二度と母を泣かせない。格闘家として成功して母に親孝行する。その決意を、このリングネームに込めたのだ。

「母の財布に千円しか入っていなかった頃を忘れないため。母に早く親孝行したいから、いい報告がしたい。もう泣かせたくない」

デビュー戦でTKO勝利

2020年9月27日、RIZIN.24。デビュー戦の相手はニュージーランド出身のプロレスラー、ディラン・ジェイムス。

結果は1ラウンド、わずか2分33秒でTKO勝利。衝撃のデビューを果たした。

「これまで相撲出身者は総合格闘技で苦労してきたが、スダリオは違う」──RIZIN榊原信行CEOからも高い評価を受け、スダリオ剛という新たなファイターが誕生した瞬間だった。

弟・貴賢神との複雑な関係性

史上初の双子関取から決別へ

スダリオには、一卵性双生児の弟・上山賢(現リングネーム:貴賢神)がいる。

相撲界では貴源治として活躍し、兄より先に十両昇進。幕内にも進出し、十両優勝も経験した将来有望な力士だった。しかし2021年7月、大麻使用が発覚し日本相撲協会から懲戒解雇。兄とは違う形で、土俵を去ることになった。

「同じ世界ではやっていきたくない」

2021年10月、RIZIN.31の会見で、スダリオは弟について質問された。

「弟を総合格闘技界に誘う考えは?」

スダリオの答えは明確だった。

「まったくない。正直、同じ世界でやっていくのは僕としては嫌だなあというのがあるので。相撲界にいたときから、正直、けっこう嫌だったんで。だから、できれば同じ世界ではやっていきたくないと思います」

兄弟にしかわからない複雑な確執があったのだろう。貴源治がスダリオの暴行事件で引退した際、突き放すような発言をし連絡を絶ったと報じられている。

それでも双子──6年ぶりの再会

しかし弟・貴賢神も2021年12月に総合格闘家への転身を表明。2022年4月にRIZINデビューを果たす。同じRIZINのリングに立つことになった双子。

当初は不仲と噂されたが、2024年にスダリオが「6年ぶり」と題して弟との2ショット写真を公開。貴賢神も「初練習ありがとう」と応じ、雪解けの兆しを見せている。

相撲界では兄が先に引退。格闘技界では兄が先行し、弟が苦戦──。対照的な歩みを見せる双子の物語は、今も続いている。

スダリオ剛の現在とこれから

RIZINでの戦績

デビューから快進撃を続けたスダリオだったが、2021年6月にシビサイ頌真に一本負けで初黒星。その後も勝ち負けを繰り返し、現在の通算戦績は13戦9勝4敗。

2024年11月には加藤久輝にTKO勝利するなど、日本人ヘビー級を代表するファイターとして存在感を示している。

保護犬の里親に──優しさを持つ男

暴力事件で悪名が先行するスダリオだが、別の一面もある。先天性の障害のためペットショップの流通に乗れなかった保護犬の里親になり、大事に育てている。

妻との間には子供も誕生。父として、夫として、ファイターとして──。過去の過ちと向き合いながら、新しい人生を歩んでいる。

母の名を背負い、闘い続ける

スダリオ剛の人生は、決して美しいだけではない。極貧の幼少期、母を楽にしたいという想いで相撲界に入門。双子関取として脚光を浴びながらも、二度の暴力事件で自ら道を閉ざした。

自殺を考えるほど落ち込み、妻に救われて格闘技の道へ。母の名を背負い、「スダリオ剛」として再出発した彼の物語には、後悔と決意、挫折と再生が詰まっている。

弟・貴賢神との関係も含め、スダリオの人生にはまだ多くのドラマが待っているだろう。

「もう母を泣かせたくない」──その言葉通り、彼はリングで闘い続ける。過去を背負い、未来へ進むために。

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