子どもを抱えて離婚を経験した女性たちの多くが、ふと思う瞬間があります。「もう一度、誰かと家庭を築けるだろうか」と。しかし、その道のりは決して平坦ではありません。
シングルマザーの再婚率が示す厳しい現実
内閣府の調査によれば、シングルマザーの再婚率はわずか16.9%という数字が出ています。これは、子どもがいない女性の再婚率と比較すると、約2倍も低い数値です。つまり、シングルマザーの再婚率は2割に満たず、10人中8人以上が再婚していないというのが現状なのです。
ただし、この数字には重要な背景があります。実は、シングルマザーの約4分の3は「再婚したいとは思っていない」というアンケート結果も出ています。つまり、再婚率の低さは「できない」だけでなく、「あえてしない」という選択も含まれているのです。
それでも、離婚後5年以内に再婚する女性の割合は20から25%程度であり、再婚を望むシングルマザーにとっても決して容易な道ではないことが分かります。
男性が明かすシングルマザーとの結婚への本音
シングルマザーの再婚が難しい最大の理由は、受け入れてくれる男性の数が限られているという現実です。
男性が抱える3つの不安
シングルマザーとの結婚を考える男性は、父性が急に求められることへのプレッシャーを感じています。具体的には以下のような不安を抱えています。
血のつながらない子どもを愛せるかという根本的な疑問。血のつながらない子どもの親になるプレッシャーや、経済的な負担が大きくなることを理由に、シングルマザーを恋愛対象として見られない男性は一定数います。
自分の時間や金銭的自由が減る不安も大きな要因です。独身男性にとって、いきなり父親役を演じることは想像以上に重いテーマなのです。
世間体や周囲の目も無視できません。特に相手の男性が初婚の場合、親から「なぜわざわざシングルマザーを選ぶのか」と反対されるケースが多いとされています。
それでも結婚する男性の共通点
一方で、シングルマザーと付き合う男性の多くは、好きになった相手がたまたまシングルマザーであったというケースが多いのも事実です。つまり、「シングルマザーを選ぶ」のではなく、「好きになった人がシングルマザーだった」という流れが自然な形なのです。
シングルマザーが増え続ける日本社会の闇
日本では現在、子どものいる家庭の約10%がシングルマザー家庭であり、30人のクラスがあれば2から3人はひとり親家庭の子どもという計算になります。この割合は20年前から約2倍に増加しています。
離婚増加の背景
シングルマザーになる理由の約8割は離婚であり、2022年には婚姻件数に対して離婚件数の割合が約35%に達しました。つまり、3組に1組が離婚している計算です。
さらに注目すべきは、未婚のシングルマザーの割合が1983年から2016年までに5.3%から8.7%へと増加している点です。結婚せずに母になる「選択的シングルマザー」も増えており、家族の形が多様化しています。
貧困という構造的問題
しかし、多様化の裏には深刻な問題が隠れています。シングルマザーの平均年間就労収入はわずか236万円であり、就業率は高いのに収入が低いという特徴があります。シングルマザーの半分以上がパート・アルバイト、派遣社員などの非正規雇用だからです。
母子世帯の相対的貧困率は48.3%にも上り、可処分所得が貧困線の50%に満たない「ディープ・プア」世帯も13.3%に達しています。これは、ふたり親世帯の貧困率5.9%と比較すると、約8倍もの差があります。
女性が男性と同じ仕事に就けない社会構造、長時間労働を前提とした働き方、保育環境の不足など、シングルマザーを取り巻く環境は決して優しくありません。
再婚を成功させるために知っておくべきこと
厳しい現実がある一方で、幸せな再婚を実現しているシングルマザーも確かに存在します。
子どもとの関係構築が最優先
シングルマザーの再婚では、結婚相手を見つけるだけでなく、子どもと相手男性との間に良好な関係を築くことが最も重要です。子どもが相手を信頼し、受け入れることができるかが、再婚成功の鍵を握ります。
焦らず相手を見極める
シングルマザーであることを早い段階で相手に伝え、再婚を急がずに相手が心の準備を整えるまで待つことが重要です。お互いに理解し合い、子どもも含めた関係性をゆっくりと育てていく覚悟が必要なのです。
自分自身を大切にする
経済面だけを見て、好きでもない男性と再婚することは絶対に避けるべきです。母親が幸せでなければ、子どもはそれを敏感に感じ取ってしまいます。自分の心に正直になり、本当に好きな人を選ぶことが、結果的に子どもの幸せにもつながります。
現実を受け止め、それでも前を向く
シングルマザーの再婚率16.9%という数字は、決して希望に満ちたものではありません。男性側の不安、子どもへの配慮、経済的な困難、社会の目など、乗り越えるべき壁は確かに高いのです。
しかし、この数字は「多くのシングルマザーが再婚を目指した結果」ではなく、「そもそも再婚を望まない人も含めた統計」であることも忘れてはいけません。本気で再婚を望み、行動した人の成功率はもっと高いはずです。
日本社会がシングルマザーを増やし続けているという構造的な問題に目を向けながらも、一人ひとりが自分と子どもの幸せのために最善の選択をしていく。そんな強さと柔軟さが、今の時代には求められているのかもしれません。



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