プロボクシング界において、名門の二世選手ほど注目と期待が集まる存在はない。元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎の次男、辰吉寿以輝もその一人だ。
しかし、彼の道のりは決して平坦ではなかった。父の背中を追うどころか、中学時代にはボクシングから完全に離れ、体重が85キロを超えていたという驚きのエピソードがある。
辰吉寿以輝とは?プロフィールと現在の階級
辰吉寿以輝は1996年生まれ、大阪府出身のプロボクサーである。父は「浪速のジョー」として一世を風靡した辰吉丈一郎の次男として生まれた。
現在はスーパーバンタム級(55.34キロ)を主戦場としており、大阪帝拳ジムに所属している。父譲りの闘争心とスピードを武器に、日本ランキング上位を目指して戦いを続けている。
中学時代の挫折:85キロ超の体重が物語る苦悩
ボクシングから離れた理由
辰吉寿以輝の中学時代は、多くのファンが想像する「エリートボクサーの青春」とは程遠いものだった。
父が伝説的な世界王者であるがゆえに、周囲の期待は常に重くのしかかっていた。「辰吉丈一郎の息子」というレッテルは、時に大きなプレッシャーとなる。彼自身、インタビューで当時を振り返り、「父と比較されることに疲れた」と語っている。
中学時代、寿以輝はボクシングから距離を置き、普通の中学生として生活することを選んだ。グローブを置いた彼は、食生活の制限からも解放され、体重は増加の一途をたどった。
85キロ超という衝撃的な数字
現在スーパーバンタム級(約55キロ)で戦う寿以輝だが、中学時代の体重は85キロを超えていたという。これは現在の体重から約30キロも重い数値だ。
この時期、彼は完全に「ボクサー」ではなく、「普通の太った中学生」だった。父の名前を背負うことから逃れ、自由に生きたいという思いが、この体重増加に表れていたのかもしれない。
ボクシング復帰への転機
プロボクサーになる決意
中学卒業を機に、寿以輝は大阪帝拳に入門。再びボクシングと向き合うことを決意する。きっかけは明確には語られていないが、関係者によれば「父ではなく、自分自身のためにボクシングをしたい」という思いが芽生えたという。
85キロ超の体重から55キロ台へ。この減量は想像を絶する苦しみだったはずだ。しかし、彼は黙々とトレーニングに励み、徐々にボクサーとしての体を取り戻していった。
プロデビューまでの道のり
大阪帝拳で練習を積み重ねてプロテストに合格。2015年にプロデビューを果たした辰吉寿以輝。デビュー戦から父譲りの積極的なスタイルで観客を魅了している。
プロボクサーのファイトマネー事情
世界王者クラスの報酬
プロボクシングにおいて、世界王者クラスになれば1試合あたり数千万円規模のファイトマネーが一般的だ。井上尚弥クラスになれば、億単位の報酬も珍しくない。
しかし、これはピラミッドの頂点に立つ一握りの選手のみが享受できる世界である。
若手・中堅選手の現実
国内を中心に戦う若手から中堅選手の場合、ファイトマネーは数十万円から数百万円規模が一般的だ。
4回戦レベルであれば10万円〜30万円程度、6回戦で30万円〜50万円、8回戦や10回戦になれば50万円〜200万円程度が相場とされている。日本ランカーやタイトル挑戦者クラスになれば、数百万円規模になることもあるが、それでも世界戦とは桁が違う。
辰吉寿以輝の推定ファイトマネー
現在の実績から考える
辰吉寿以輝の現在の実績を考慮すると、彼のファイトマネーは若手〜中堅選手の平均的な範囲内と推定される。
具体的には、1試合あたり50万円〜300万円程度と考えられる。これは彼の戦歴、認知度、興行での集客力を総合的に判断した数字だ。
「辰吉」ネームバリューの影響
通常の若手選手と異なり、辰吉寿以輝には「辰吉丈一郎の次男」というネームバリューがある。これは興行面での集客力に直結するため、同じ戦績の無名選手と比較すれば、やや高めのファイトマネーが設定されている可能性が高い。
特に大阪での試合では、父のファンが応援に駆けつけることも多く、チケット販売面でのメリットは大きい。
今後の可能性
日本タイトルへの挑戦、そして獲得となれば、ファイトマネーは大きく上昇する。日本王者になれば、1試合あたり数百万円規模が期待できる。
さらに世界挑戦の舞台に立てば、父と同じように数千万円規模の報酬を得る可能性も十分にある。
挫折を乗り越えた二世の価値
辰吉寿以輝の物語は、単なる二世ボクサーのサクセスストーリーではない。85キロ超の体重からプロボクサーへと変貌を遂げた彼の姿は、多くの人に勇気を与えている。
現在のファイトマネーは決して高額ではないかもしれない。しかし、彼の価値は金額だけでは測れない。父のプレッシャーから逃げ、そして再び立ち上がった経験こそが、彼の最大の財産だ。
まとめ
辰吉寿以輝は中学時代に85キロ超という体重を抱えながらボクシングから離れていた過去を持つ。しかし、その挫折を乗り越え、現在はプロボクサーとして活躍している。
推定ファイトマネーは50万円〜300万円程度と考えられるが、今後の活躍次第では大きく飛躍する可能性を秘めている。父を超えるという目標に向かって、寿以輝の挑戦は続く。





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