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日本の食料自給率の真実と輸入停止のシミュレーション——私たちの食卓は本当に大丈夫なのか

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日本の食料自給率はわずか38%という現実

日本の食料自給率は、カロリーベースで38%です。この数字が意味するのは、私たちが日々口にする食べ物の約6割が海外からの輸入に頼っているということ。先進国の中でも最低水準という厳しい現実があります。

ちなみに、1965年には73%もあった食料自給率が、なぜここまで低下したのでしょうか。その背景には、私たち日本人の食生活の劇的な変化があります。米や野菜中心の和食から、パンやパスタ、肉類を多く摂る洋風の食事へとシフトしたことが、自給率低下の大きな要因となっています。

カロリーベース38%の内訳を知っていますか

具体的に見てみると、米の自給率はほぼ100%です。しかし、小麦、大豆、トウモロコシの合計需要量約2,570万トンのうち、約2,430万トンが輸入に依存しています。さらに、牛肉は37%、豚肉は50%しか国内で生産されていません。

興味深いのは、生産額ベースで計算すると自給率は64%まで上昇する点です。これは、野菜や果実など、カロリーは低いものの単価が高い国産品が評価されるためです。

つまり、日本の農業は質の高い食材を生み出している強みがあるのです。

もし食料輸入が止まったら何が起こるのか

では、万が一、食料の輸入が完全に止まってしまったら、日本の食卓にはどんな変化が起きるのでしょうか。シミュレーションしてみましょう。

最初の1週間——パニック買いの連鎖

新型コロナウイルスの感染拡大初期には、米やパスタ、小麦粉が店頭で品薄になりました。輸入停止となれば、この状況が全国で一斉に発生します。特に、小麦製品であるパン、麺類、菓子類の供給が急激に減少し、スーパーの棚から姿を消すでしょう。

米は国産で賄えるため比較的早く供給が安定しますが、パスタや食パンを求める人々で混乱が生じます。SNSで拡散される情報によって、不安が加速する可能性も高いでしょう。

1ヶ月後——価格高騰と食卓の激変

輸入が途絶えると、小麦635万トン、大豆335万トン、トウモロコシ1,600万トンの供給が止まります。これにより以下のような影響が出ます。

  • パン・麺類の価格が3〜5倍に高騰:小麦がほぼ全量輸入のため、国内在庫が尽きると価格が急上昇します
  • 肉類が高級品に:飼料の3分の2以上を占めるトウモロコシが輸入できないため、畜産農家は飼育を縮小せざるを得ません
  • 豆腐・納豆・味噌が入手困難:大豆のほとんどが輸入なので、日本の食文化を支える大豆製品の供給が激減します
  • 乳製品・卵の価格上昇:輸入飼料を使って生産されたものは国産として算入されないという計算方法からも分かるように、飼料不足で牛乳や卵の生産も大幅に減ります

3ヶ月後——配給制度の導入検討

政府は緊急措置として、米や野菜の配給制度を検討せざるを得なくなります。農林水産省は輸入が滞った場合に備え、国内の農業生産の増大と備蓄の組み合わせで食料安全保障を確保する方針ですが、短期間で生産を増やすのは困難です。

農地面積は減少し続けており、農業従事者の高齢化も深刻です。耕作放棄地を再び農地に戻すには、最低でも1年以上の時間が必要でしょう。

1年後——食生活の完全変容

長期化すると、日本人の食生活は戦後の配給時代に近い状態になります。主食は米が中心となり、パンやパスタはごく限られた量しか手に入りません。肉類は月に数回の贅沢品となり、魚と野菜中心の食事に戻ります。

ただし、日本の穀物輸入先は米国・カナダ・オーストラリア・ブラジルの友好国4カ国でほぼ100%であるため、これらすべての国からの輸入が同時に止まる可能性は極めて低いと言えます。

本当に輸入停止は起こり得るのか

現実的に考えると、完全な輸入停止は起こりにくいシナリオです。なぜなら、日本が輸入する穀物価格は1トン当たり数万円程度で、日本の購買力からすれば、価格が何倍になっても買えなくなることは考えにくいからです。

しかし、部分的なリスクは存在します。2022年のロシアによるウクライナ侵攻では実際に穀物価格が高騰しましたし、中国による日本産水産物の輸入停止措置も記憶に新しいところです。気候変動による不作、パンデミック、国際紛争など、予測できない事態が供給を脅かす可能性はゼロではありません。

私たち一人ひとりができること

食料安全保障を高めるために、私たちにできることは何でしょうか。

1. 国産食材を意識的に選ぶ

スーパーで買い物をする際、産地表示を確認し、できるだけ国産の食材を選ぶことが、国内農業を支える第一歩です。価格は若干高くても、長期的には日本の食料生産基盤を守ることにつながります。

2. 食品ロスを減らす

年間2000万トンもの食品廃棄がある日本では、食品ロスを減らした方が自給率アップにつながるという指摘もあります。必要な分だけ買い、食べきる習慣を身につけましょう。

3. 農業への関心を持つ

週末農業や家庭菜園など、自分で食べ物を育てる経験は、食料生産の大変さと大切さを実感できる機会です。また、若い世代が農業に関心を持つことで、高齢化が進む農業の担い手不足解消にもつながります。

4. 米食を見直す

主食用米の消費量が増加したことは自給率の向上要因です。週に1〜2回はパンやパスタではなく、米を選ぶだけでも、長期的には大きな違いを生み出します。

未来に向けて——食料安全保障の強化策

政府も手をこまねいているわけではありません。2025年4月には食料供給困難事態対策法が施行され、緊急時の対応体制が整備されつつあります。しかし、農業に対する政府の支援が不十分だと感じている農家は75%以上という調査結果もあり、現場の声に耳を傾けた政策が求められています。

スマート農業の推進、耕作放棄地の再生、若い農業従事者の育成、そして私たち消費者の意識改革。これらすべてが揃って初めて、日本の食料自給率は向上の道を歩み始めます。

知ることから始まる食の安全保障

日本の食料自給率38%という数字は、決して楽観できる状況ではありません。もし輸入が止まれば、私たちの食卓は劇的に変わり、価格高騰や食品不足という厳しい現実に直面します。

ただし、パニックになる必要はありません。国内の農業生産の増大を図ること、安定的な輸入、いざというときのための備蓄を適切に組み合わせることで、食料安全保障を確保することが基本方針です。

重要なのは、この問題を「誰か」の問題ではなく「自分事」として捉えることです。毎日の買い物での選択、食べ残しを減らす努力、そして日本の農業への関心。小さな積み重ねが、未来の食の安全を守る力になります。

食料自給率という数字の裏には、農家の方々の日々の努力、日本の農地、そして私たちの食卓の未来があります。今日から、少しだけ意識を変えてみませんか。

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