2025年11月、NHKが本気を出した
2025年11月17日、NHKが衝撃的な方針転換を発表しました。10月に新設された「受信料特別対策センター」により、受信料の支払い督促件数を2024年度の10倍超に拡大するというのです。
これは単なる脅しではありません。実際に法的措置が大幅に増えることを意味します。2024年度の支払い督促件数は約120件でしたが、2025年度は10倍程度に拡大し、2026年度はさらに増やす方針とのこと。
では、この督促強化で私たちの生活はどう変わるのでしょうか?
未契約の人は大丈夫なのか?
そもそもNHK受信料を払う義務は本当にあるのか?
これらの疑問に徹底的に答えていきます。
なぜ今、督促を10倍に強化するのか
NHKの財政危機が背景に
NHKは2023年10月に受信料を1割値下げしたことが響き、2023年度から2年連続で赤字決算となっています。値下げ自体は視聴者のためのはずでしたが、皮肉にも経営を圧迫する結果に。
加えて、若者を中心としたテレビ離れが深刻化。契約数は減少の一途をたどり、受信料収入も大幅に減少しています。NHKにとって、未払い世帯からの徴収は死活問題です。
対象は「契約済み・1年以上未払い」の世帯
今回の督促強化の主な対象は、契約はしているものの1年以上支払っていない約170万世帯です。この数は東京都世田谷区の全世帯数を超える規模です。
重要なポイントは、未契約者は今回の督促強化の直接的な対象ではないということ。ただし、安心してはいけません。未契約者には別の法的手続きがあります。
受信料未契約の人への対応は?知っておくべき法的リスク
未契約者は「契約義務訴訟」の対象に
未契約者に対しては「契約義務訴訟」という別の法的手続きがあり、これは受信料を払えという訴訟ではなく、まず契約しろという訴訟です。
放送法第64条第1項により、テレビ受信設備を設置した者はNHKと受信契約を締結する義務があります。これは最高裁判所の判例でも合憲とされています。
実際に差し押さえはあるのか?
「本当に差し押さえなんてあるの?」と思う方も多いでしょう。しかし、2006年11月から2018年6月の間に、NHKは1,246件の強制執行を申し立て、そのうち348件で実際に差し押さえが実行されています。
これは決して脅しではなく、実際に起きている現実です。
未契約者が取るべき対応
1. テレビを本当に持っていない場合
- 堂々と「テレビがない」と伝える
- 訪問員にドアを開ける義務はない
- 不安なら玄関先で対応
2. テレビはないがスマホ・PCを持っている場合
- 2025年10月から「NHK ONE」が開始されましたが、スマホやPCを所有しているだけでは契約義務は発生せず、NHKの配信を視聴可能な状態にする登録を行った場合に契約義務が発生します
- 登録しなければ契約義務なし
3. テレビはあるが契約していない場合
- 法的には契約義務あり
- 訪問を無視し続けることも可能だが、訴訟リスクは増大
- 長期的には法的措置の対象となる可能性
そもそもNHK受信料を払う必要はあるのか?
法的には「ある」が納得できない人が多い理由
最高裁判所は2017年12月6日の判決で、受信料制度は合憲との判断を示しています。法的には受信料を払う義務があるのは確かです。
しかし、多くの国民が納得できていないのも事実。その理由は明確です:
納得できない理由トップ3
- 見ていないのに払う不条理
- NetflixやSpotifyは見た分だけ払う時代
- NHKを一度も見ない人も支払い義務がある
- 強制徴収への反発
- 契約の自由が実質的にない
- 拒否すれば訴訟リスク
- 使途の不透明感
- 豪華な社屋、高額な人件費
- 本当に公共性があるのか疑問
海外の公共放送はどうなっている?
興味深いことに、イギリスのボリス・ジョンソン首相はBBCの受信料制度について、視聴した分だけ払う有料放送型への移行を検討すると発言しています。
公共放送のモデルとされてきたBBCですら、受信料制度の見直しが議論されているのです。先進国では受信料制度そのものが時代遅れになりつつあります。
なぜスクランブル化(見たい人だけが見る仕組み)にしないのか
国民の多くが望むスクランブル化
「見たい人だけが払う」スクランブル化。これは多くの国民が望む解決策です。WOWOWやスカパーのように、契約者だけが視聴できる仕組みにすれば、すべての問題が解決するように思えます。
NHKがスクランブル化を拒否する理由
しかし、NHKはスクランブル化を断固拒否しています。その理由として挙げるのが:
- 「あまねく全国に放送する」という公共放送の使命
- 災害時の情報提供
- 教育番組や福祉番組の提供
NHKは、公共放送として緊急災害時には正確な情報を迅速に提供する必要があり、スクランブル化は公共放送としての役割と矛盾すると主張しています。
スクランブル化論の本質的な問題
実は、スクランブル化では解決しない根本的な問題があり、最もシンプルな解決法は受信料を廃止することだという専門家の意見もあります。
スクランブル化してしまうと、災害時に受信料未払い世帯が情報にアクセスできなくなる。しかし、それは本末転倒ではないでしょうか?
公共の電波を使いながら、お金を払わないと見られないというのは矛盾しています。
現実的な対処法と今後の展望
今すぐできる対処法
契約済みで支払っている方
- 支払い方法の見直し(口座振替が最安)
- 家族割引などの適用確認
契約済みで未払いの方
- 早めの支払いを検討(督促対象になる前に)
- 分割払いの相談も可能
未契約の方
- テレビがない場合は堂々と伝える
- ネット配信サービスは登録しない
- 訪問を無視することも選択肢(ただしリスクあり)
制度改革への期待
NHKは法律上、広告を収入源として利用できず、受信料一本で全てを賄わなければならない構造的な弱点を抱えています。
しかし、時代は変わりました。NetflixやYouTubeが主流の時代に、テレビの有無で料金を徴収する制度は時代錯誤と言わざるを得ません。
今後、国民の声が高まれば、以下のような改革が実現するかもしれません:
- 任意加入制への移行
- 税金による運営
- 大幅な組織縮小
- 民営化
知識武装で賢く対応を
NHK受信料問題は、法律と現実、建前と本音が複雑に絡み合っています。重要なのは、正確な情報を持って、自分の状況に合わせた対応を取ることです。
覚えておくべきポイント
- 2025年度から督促が10倍に強化される
- 主な対象は契約済み・1年以上未払いの世帯
- 未契約者も契約義務訴訟のリスクあり
- スマホ・PCだけでは契約義務なし(登録しなければ)
- 法的には受信料支払い義務がある(最高裁判例)
- スクランブル化はNHKが拒否
- 制度改革には時間がかかる
督促強化の波は確実に押し寄せています。しかし、パニックになる必要はありません。正しい知識を持って、冷静に対応しましょう。
そして何より、この問題について声を上げ続けること。それが将来的な制度改革につながる唯一の道かもしれません。


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