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相談支援事業所の運営について、ケース数・収入・基準をシラベテミタ!

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相談支援事業所が直面する経営の現実

障害福祉サービスの要として機能する相談支援事業所。しかし、その運営には多くの課題が存在します。相談支援専門員は何件のケースを担当できるのか、事業所の収入構造はどうなっているのか、そして安定した運営に必要な基準とは何か。これらの疑問に対する答えは、事業所を経営する重要な要素です。

相談支援事業所の経営者や相談支援専門員、そしてこれから開業を検討している方、最新の制度情報と実践的な運営ノウハウをシラベテミタ!

相談支援専門員の標準担当件数:法令で定められた基準

標準担当件数は月35件が基本

平成30年度の報酬改定により、相談支援専門員1人あたりの標準担当件数は月35件と設定されました。この基準は、利用者一人ひとりに丁寧な支援を提供するために国が定めた目安となっています。

標準担当件数には、新規のサービス等利用計画作成(サービス利用支援)だけでなく、継続利用者のモニタリングも含まれます。つまり、計画作成とモニタリングを合わせて月35件が標準的な業務量として想定されているのです。

超過した場合の報酬逓減制度

重要なのは、この標準担当件数を超過した場合のペナルティです。月40件以上の支援を実施した場合、超過分については基本報酬が減算される仕組みとなっています。具体的には、40件を超える部分について報酬が減額されるため、事業所としては収益性が低下することになります。

この制度の背景には、支援の質を確保するという目的があります。担当件数が多すぎると、一人ひとりの利用者に十分な時間を割けなくなり、形式的な支援になってしまう恐れがあるためです。

現場の実態:地域によって異なる担当件数

しかし、現場の実態は必ずしも標準担当件数通りではありません。ある自治体のデータによれば、知的障害者を主に支援する相談支援専門員の場合、月平均44.5件という標準を大きく上回る件数を担当しているケースも報告されています。

これは、地域における相談支援事業所の不足や、特定の障害種別に対応できる事業所の偏在が原因となっています。特に知的障害者の支援ニーズは高く、マンパワー不足が深刻化している地域が少なくありません。

相談支援事業所の収入構造:報酬体系を理解する

基本報酬の仕組み

相談支援事業所の収入は、主に障害福祉サービスの報酬として国・自治体から支払われます。利用者からの自己負担はなく(一部所得に応じた負担あり)、基本的には公費で運営されています。

報酬は大きく分けて以下の種類があります:

1. サービス等利用計画作成費(サービス利用支援) 新規利用者や更新時の計画作成に対して支払われる報酬です。令和6年度改定後の基本報酬は、新規作成の場合で約1万6千円~1万7千円程度となっています。

2. モニタリング費用(継続サービス利用支援) 定期的なモニタリング実施時に支払われる報酬です。モニタリングの頻度は利用者の状況により異なり、3か月に1回、6か月に1回などの基準が設けられています。モニタリング1回あたりの報酬は約1万3千円~1万4千円程度です。

3. 加算報酬 特定の体制を整備したり、困難ケースに対応したりした場合に加算される報酬です。例えば、医療的ケアが必要な児童への支援や、行動障害を持つ方への専門的支援には加算が設定されています。

1人あたりの事業所収入:試算例

標準担当件数35件を前提に、相談支援専門員1人あたりの月間収入を試算してみましょう。

仮に、新規計画作成が月3件(1万6千円×3=4万8千円)、モニタリングが月32件(1万3千円×32=41万6千円)の場合、月間の基本報酬は約46万4千円となります。

加算を含めると、相談支援専門員1人あたりの月間収入は50万円~60万円程度が目安となります。年間では600万円~720万円程度の収入が見込まれることになります。

ただし、この金額から人件費(給与・社会保険料)、事務所賃料、光熱費、事務費などの経費を差し引く必要があります。相談支援専門員の平均給与は月額25万円前後とされており、社会保険料や法定福利厚生費を含めると人件費だけで月35万円~40万円程度が必要です。

委託相談支援事業との組み合わせ

多くの相談支援事業所では、計画相談支援(指定特定相談支援)だけでなく、自治体から委託される「委託相談支援事業」も併せて実施しています。

委託相談支援事業は、障害者やその家族からの一般的な相談に応じる窓口業務で、自治体から年間の委託料として一定額が支払われます。この委託料は事業所の安定収入となり、経営の下支えとなっています。

委託料の金額は自治体によって異なりますが、相談支援専門員2名体制で年間800万円~1,200万円程度が一般的です。この委託料と計画相談支援の報酬を組み合わせることで、事業所の安定的な運営が可能になります。

相談支援事業所の運営基準

人員配置基準

相談支援事業所を開設するには、法令で定められた基準を満たす必要があります。

必須要件:

  • 相談支援専門員を常勤換算で1名以上配置すること
  • 管理者を1名配置すること(相談支援専門員との兼務可能)

相談支援専門員になるためには、実務経験と都道府県が実施する研修(相談支援従事者初任者研修)の修了が必要です。さらに5年ごとに現任研修を受講し、資格を更新する仕組みとなっています。

設備基準

事業所には以下の設備が必要です:

  • 事務室または事務スペース
  • 相談室(プライバシーが確保できる個室または間仕切り)
  • 必要な備品(机、椅子、電話、パソコン、書庫等)

特別な設備は不要ですが、利用者のプライバシーに配慮した相談スペースの確保が重視されます。自宅兼事務所での開業も、要件を満たせば可能です。

運営に関する基準

事業所の運営においては、以下の基準を遵守する必要があります:

1. 運営規程の策定 事業の目的、サービス内容、営業日時、利用料等を明記した運営規程を作成し、利用者に説明・交付します。

2. 記録の整備・保管 サービス提供記録、相談記録、計画書等を作成し、5年間保管する義務があります。個人情報保護にも十分な配慮が必要です。

3. 秘密保持・個人情報保護 支援を通じて知り得た利用者の個人情報を適切に管理し、秘密を保持する責任があります。

4. 苦情対応体制の整備 利用者からの苦情に適切に対応できる体制を構築し、苦情受付窓口を明示する必要があります。

5. 事故発生時の対応 事故が発生した場合の対応手順を定め、自治体への報告体制を整備します。

経営を安定させるための実践的戦略

効率的なケースマネジメントの実現

標準担当件数を守りながら質の高い支援を提供するには、効率的な業務プロセスの構築が不可欠です。

ICTツールの活用 計画書作成やモニタリング記録にICTツールを導入することで、事務作業の時間を大幅に削減できます。最近では障害福祉サービス専用の記録ソフトウェアも充実しており、情報共有や報告書作成が効率化されています。

チーム体制の構築 複数の相談支援専門員を配置している事業所では、定期的なケースカンファレンスを実施し、困難事例への対応を共有することで、個々の負担を軽減できます。

加算の戦略的な取得

基本報酬だけでは収益性が低いため、積極的に加算を取得することが重要です。

主な加算には以下のようなものがあります:

  • 初回加算:新規利用者への丁寧な支援に対する加算
  • 入院時情報連携加算:医療機関との連携に対する加算
  • 医療・保育・教育機関等連携加算:関係機関との連携に対する加算
  • 集中支援加算:退院直後など集中的な支援が必要な時期の加算

これらの加算を適切に取得することで、事業所の収入を10%~20%程度増加させることが可能です。

地域との連携強化

相談支援事業所の役割は、単に計画を作成することだけではありません。地域の障害福祉サービス事業所、医療機関、教育機関、行政機関との強固なネットワークを構築することで、利用者により良い支援を提供できるとともに、事業所の信頼性も向上します。

地域の自立支援協議会への積極的な参加や、事業所連絡会での情報共有は、新規利用者の紹介にもつながります。

持続可能な相談支援事業所を目指して

相談支援事業所の運営は、制度上の制約や報酬水準の課題を抱えながらも、障害のある方々の地域生活を支える重要な社会的使命を担っています。

相談支援専門員1人あたりの標準担当件数は月35件、超過すると報酬が減算される仕組みとなっており、質と量のバランスが求められています。収入面では、1人あたり月50万円~60万円程度の報酬が標準的ですが、そこから経費を差し引くと利益率は決して高くありません。

しかし、委託相談支援事業との組み合わせ、効率的な業務運営、加算の戦略的取得、そして地域との連携強化により、持続可能な事業運営は十分に可能です。

何よりも、相談支援という仕事の本質は、障害のある方一人ひとりの人生に寄り添い、その人らしい暮らしを実現するための伴走者となることです。制度や報酬の知識を土台としながらも、支援の質を追求し続ける姿勢こそが、相談支援事業所の真の価値を生み出すのです。

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