口座残高460円——格闘家ジョリーに何が起きたのか
ブレイキングダウンで活躍する人気格闘家・ジョリー(28歳)が、2025年8月にSNSで衝撃的な告白をした。「全てを失った」——その言葉と共に公開されたのは、残高わずか3318円と11万1112円の口座画像だった。
RIZIN参戦への期待が高まり、YouTubeチャンネルも順調に成長していたはずの彼が、なぜここまでの窮地に陥ったのか。
撮影スタッフへの給料未払い、家賃滞納、中間納税の延滞——ジョリーを襲った金銭トラブルの全貌を徹底解説する。
ジョリーの経歴とブレイキングダウンでの活躍
ジョリー(本名:四至本ジョリー竜馬)は、日本人の父とフィリピン人の母を持つ総合格闘家だ。和歌山県出身で、K-1王者・安保瑠輝也の愛弟子として知られている。
彼のブレイキングダウンでの戦績は6勝1敗と優秀で、特に2024年6月のブレイキングダウン12では、RIZINファイターのYUSHIを飛び膝蹴りからのパウンドで1RKO。この勝利により、念願のRIZIN参戦が約束されるなど、格闘家としてのキャリアは順調に見えた。
YouTubeチャンネルも好調で、安保瑠輝也チャンネルのメンバーとして多くのファンを獲得。視聴者からの人気も高く、収益面でも期待されていた存在だった。
資金難の直接的原因:「株式会社ジョリー」での4桁被害
信頼していた共同経営者による裏切り
ジョリーの金銭トラブルの根本原因は、自身の名を冠した「株式会社ジョリー」での出来事にある。2025年10月、妻でマネージャーの清水ゆりと共に、YouTubeで衝撃的な告白を行った。
会社は2人の役員との共同経営という形態で、ジョリーには毎月30万円の役員報酬が支払われる約束だった。しかし実際には「1円ももらっていない」という。
経営から排除され、売上金2000万円超が消失
さらに深刻だったのは、ジョリーが会社の経営から完全に排除されていたことだ。「数字を見させてほしい」「経営に関わらせてほしい」という要望に対し、役員たちは「経営のことは僕たちに任せてください。ジョリーくんはRIZINに行くことだけに集中してほしい」と拒否し続けた。
その結果、2000万円以上あったはずの売上金は底を尽き、カメラマンなど撮影スタッフの給料すら払えない状況に。会社のお金が使えないため、ジョリーは自腹を切ってスタッフの給料を支払っていたという。
「被害額4桁」の事件として警察・弁護士が介入
2025年10月5日、ジョリーはYouTubeチャンネルの閉鎖を発表。その理由として「被害額4桁を超える事件が発生した」と明かした。弁護士の指示により詳細は伏せられたが、警察や弁護士と連携して対応を進めている段階だという。
「被害額4桁」とは1000万円から9999万円を指すと考えられ、相当な規模の金銭トラブルであることがうかがえる。信頼していた人間に裏切られたショックと、現実感のない被害の大きさに「心が追いついていない」とジョリーは語った。
生活を直撃した具体的な資金難の実態
口座残高460円、個人口座も2000円のみ
2025年10月時点で、ジョリーの法人口座には460円しか残っておらず、個人口座にも2000円しかない状態だった。「これで今までの生活は正直できない」と妻に告白している。
スタッフの給料が払えず人材流出
YouTubeチャンネルを支えていたカメラマンなど撮影スタッフの給料が滞納状態に。「YouTubeスタッフの人件費も払えないほど経営が圧迫している」と公表し、結果的にほとんどの従業員が退職した。
ジョリーは9月にも「カメラマンへの給与の支払いが滞っている」ことを明かしており、スタッフへの謝罪を繰り返していた。
家賃1ヶ月滞納、中間納税も未払い
生活の基盤である家賃も1ヶ月分滞納。さらに「中間納税の分も払っていない」と税金の未払いも発覚した。
「もうすぐ11月になる。あと2ヶ月で1期目の決算。ここで税金もドーンとかかってくる」——追い込まれた状況が切実に語られている。
スポンサー契約打ち切りも追い打ち
資金難に追い打ちをかけたのが、スポンサー契約に関するトラブルだ。「一方的な契約違反を理由に金銭的なサポートを打ち切られた」とジョリーは説明。ただし「これに関しては自分自身が選んだ決断であり後悔はない」とも付け加えている。
過去の金銭トラブルとの関連性
高校生時代の傷害事件で1400万円の慰謝料
実は、ジョリーには過去にも大きな金銭的負担があった。高校2年生の時、傷害事件を起こし1400万円の慰謝料を請求された経験がある。
両親から「自分で払え」と言われ、高校に入り直して20歳で卒業。同時にキャッチの仕事などで月40〜50万円を稼ぎ、慰謝料を完済したという。この経験が、今回の資金難からの再起に向けた精神的な支えになっているのかもしれない。
2022年の傷害事件でも示談金が発生
2022年10月にはバーの店員に暴行を加え、相手に第2頸椎椎弓骨折などの重傷を負わせる傷害事件を起こしている。示談は成立したが、相応の示談金が必要だったはずだ。
これらの過去の金銭的負担も、現在の資金繰りに影響を与えている可能性がある。
怪我によるRIZIN参戦断念が収入源を絶つ
2024年6月のYUSHI戦勝利でRIZIN参戦が決定したジョリーだが、2024年7月に左膝の靭帯と右膝の半月板の怪我が悪化し、超RIZIN.3への出場を断念。
フィリピンでの練習中に歩行困難になるほど悪化し、手術が必要な状態と診断された。この怪我による長期離脱は、格闘家として最も稼げるはずだった時期の収入機会を失うことを意味した。
RIZINのような大舞台でのファイトマネーは、ブレイキングダウンとは桁違い。この機会損失は、資金難に拍車をかけた要因の一つだろう。
SNSでの炎上とイメージダウンも影響
ジョリーは自身のSNSでの言動により、たびたび炎上してきた。本人も「自分自身のこれまでのXでの言動についても皆様をお騒がせしてしまった」と反省の言葉を述べている。
2025年7月には大阪の天神祭で催涙スプレーによる襲撃事件の被害者となり、子供を含む8人が救急搬送される事態に。犯人からの謝罪を受けて許したものの、この事件も含めてネガティブな話題が続いた。
こうした炎上やトラブルは、スポンサー契約の打ち切りや企業案件の減少につながり、間接的に収入減少の要因となった可能性がある。
会社清算と今後の展望
「株式会社ジョリー」は清算へ
ジョリーは会社について「潰すしかない」と決断。従業員もほとんどが退職し、YouTubeチャンネルも閉鎖を発表した。
「今後は格闘家としての活動に専念していく」と今後の方針を示しており、ビジネスから格闘技一本に軸足を戻す方向性が示されている。
妻・清水ゆりの支えと前向きな姿勢
妻でマネージャーの清水ゆりは、この窮状に対して「お金がなくても生活はできる」「ゆりはゆりで別に仕事してて、生活しようと思えばいくらでも生活はできる」と前向きな姿勢を示した。
ジョリーも「泥臭くても挑戦し続ける。何されても何言われても俺はまだ終わらん」とSNSで決意を表明している。
なぜこのような事態に陥ったのか:教訓と考察
経営に無知なまま会社を立ち上げたリスク
ジョリーのケースから見えるのは、格闘家という専門職の人間が、経営の知識がないまま会社を立ち上げることのリスクだ。
共同経営者を信頼し、経営を丸投げした結果、自分の会社でありながら数字も把握できず、売上金の使途も分からない状態になってしまった。
契約書や定款の重要性
役員報酬30万円の約束が守られなかったということは、契約が曖昧だった可能性が高い。きちんとした契約書や定款があれば、法的に請求することも可能だったはずだ。
収入源の多角化の失敗
格闘家、YouTube、会社経営と多角化を図ったものの、それぞれがうまく機能せず、むしろリスクが分散されずに集中してしまった。
怪我でRIZIN出場が不可能になり、会社経営は裏切りにより破綻、YouTubeチャンネルも閉鎖——すべてが同時期に崩壊したことが、ジョリーを追い詰めた。
再起への道のりとファンへのメッセージ
ブレイキングダウンの人気選手・ジョリーが「全てを失った」背景には、以下のような複合的な要因があった。
- 共同経営者による裏切りと4桁被害——最大の要因は「株式会社ジョリー」での金銭トラブル
- 経営知識の欠如——会社経営を他人任せにした結果、2000万円超の売上が消失
- スタッフへの未払い——撮影スタッフの給料を自腹で支払い、個人資産が枯渇
- 家賃・税金の滞納——生活費や中間納税も払えない状態に
- RIZIN出場断念——怪我により最大の収入機会を失う
- スポンサー契約打ち切り——トラブルにより金銭的サポートが途絶える
しかしジョリーは「何されても何言われても俺はまだ終わらん」と宣言し、格闘家として再起を誓っている。過去に1400万円の借金を返済した経験を持つ彼なら、再びリングの上で輝く日が来るかもしれない。
2025年3月のブレイキングダウン15で復帰したものの冨澤大智にKO負けを喫し、7月のブレイキングダウン16では秋元優志に判定勝利。波乱含みではあるが、着実に格闘家としての道を歩み続けている。
ジョリーの事例は、アスリートやインフルエンサーが安易にビジネスに手を出すことの危険性を示す教訓となった。
今後、ジョリーがどのように再起していくのか。多くのファンが見守っている。


コメント