『聖闘士星矢』や『リングにかけろ』で知られる漫画家・車田正美氏が2026年9月2日、都内で記者会見を開いた。自身が代表を務める会社の元スタッフの男性らから、総額46億8617万円もの資金を横領されたとして、東京地裁に損害賠償を求める訴訟を起こしたことを明らかにしたのだ。
巨額の被害額に注目が集まる一方で、会見での車田氏本人の発言から「そもそも車田正美氏の年収はどれくらいなのか」という点にも関心が集まっている。本記事では、公表されている情報をもとに、車田氏の収入規模や『聖闘士星矢』の印税・ライセンス収入、そして今回の横領事件の背景を整理する。
車田正美の年収はいくらなのか
会見で車田氏は、自身の収入規模についても言及したと一部で伝えられている。個人で活動していた時期の収入は数億円規模であり、生活していくうえでは2〜3億円程度あれば十分だと考えていた、という趣旨の発言があったという内容だ。
ただし、この発言内容については、一次資料となる会見の詳報記事に直接あたって一言一句まで確認することができておらず、伝聞情報の域を出ない点には注意したい。また、これは特定の年の正確な年収を公表したものでもない。漫画家の収入は、単行本の売れ行きやアニメ化・海外展開の有無によって年ごとに大きく変動するのが一般的だ。そのため「車田正美氏の年収=2〜3億円」と断定するのではなく、あくまで報じられている収入感覚の一つとして参考程度に受け止めるのが適切だろう。
『聖闘士星矢』の印税収入はどのくらいすごいのか
『聖闘士星矢』は1985年に連載が始まり、アニメ化を経て国内外で絶大な人気を獲得した作品だ。コミックスの累計発行部数は国内外で5000万部を超えるといわれている。
漫画の印税は一般的に、単行本の定価×発行部数×印税率(多くの場合8〜10%程度)で計算される。仮に単行本1冊あたりの単価や部数を単純に当てはめて試算すると、印税収入は数十億円規模に達する可能性がある。
ただし、この数字はあくまで単純計算にすぎない。実際には巻ごとに価格が異なるうえ、契約条件によって印税率も変わり、電子書籍版は紙の書籍と条件が異なる。さらに5000万部のすべてが車田氏個人の取り分に直結するわけではない点にも注意が必要だ。何より、これは『聖闘士星矢』が世に出てから現在までの累計収入であり、単年の「年収」とは性質が異なる数字である。
『聖闘士星矢』全盛期はどれほどの稼ぎっぷりだったのか
『聖闘士星矢』は1986年にテレビアニメ化されると人気が一気に加速し、漫画本編と並行して玩具・フィギュア・ゲームなど多方面での商品展開が進んだ。とりわけ黄金聖闘士の聖衣(クロス)を再現した玩具シリーズは、当時の男児玩具市場で大きなヒットになったとされ、キャラクタービジネス全体が大きな収益の柱に育っていった時期といえる。
なお、車田氏が過去に高額納税者番付(長者番付)に名を連ねていたとする情報も一部で見られるが、本記事の調査時点で信頼できる報道による裏付けは確認できなかった。具体的な年や順位を断定できる情報源が見当たらないため、この点は不確かな情報として扱い、本記事では踏み込んだ言及を避ける。
『聖闘士星矢』のライセンス収入がすごい理由
『聖闘士星矢』の収益源は漫画本編の印税だけにとどまらない。キャラクターグッズ、玩具、パチンコ・パチスロ、ゲーム、アニメ関連商品など、長年にわたって多方面でライセンスビジネスが展開されてきた。
特筆すべきは、その人気が現在も中国や東南アジアなど海外で続いている点だ。会見でも、海外の取引先からもたらされる収入について言及があったとされる。長年愛され続けてきた作品ならではの、息の長いライセンス収入の存在がうかがえる。
会見では、かつて想定していた収入規模を大きく上回る金額が口座に入ってきていたことに驚いたとする趣旨の発言もあったと一部で伝えられている(この発言についても、一次資料での一言一句の確認はできていない)。事実だとすれば、人気キャラクターコンテンツの海外ライセンスビジネスが、いかに大きな規模になり得るかを物語るエピソードといえるだろう。
なぜ46億円もの横領被害が発生したのか
訴状などによると、横領を行ったとされる男性は、かつて車田氏の担当編集者だった人物で、その後は経理や対外的な交渉を一手に任される立場になっていたという。海外の取引先から支払われるライセンス料を、本来の管理会社ではなく自身が関与する別口座へ送金させるなどの手口があったとされる。
被害が発生していたとされる期間は2018年ごろから2024年ごろまでの約6年間で、被害総額は46億8617万円にのぼる。このうち約18億円はすでに回収されており、車田氏側は残る約28億9000万円あまりの損害賠償を求めて提訴した。
なぜ長期間にわたり発覚しなかったのか
背景には、約25年におよぶ長年の信頼関係があったとされる。創作活動に専念したいという車田氏の意向を踏まえ、経理や対外交渉といった実務全般が特定の人物に一任されていたことが、資金の流れを本人が把握しにくい状況を生んだ可能性がある。
加えて、海外企業との契約や玩具・ゲームなど複数分野にまたがる複雑なライセンスビジネスの構造も、不正が見えにくくなる一因になったと考えられる。人気作品を長年抱える漫画家だからこそ生じる、資金管理の難しさが浮き彫りになった事件だといえるだろう。
横領発覚時、車田正美は「倒産危機」だった
会見で車田氏は、横領発覚当時、会社の口座残高がわずかしか残っておらず、多額の納税が困難な状況に陥っていたことを明かした。対応を誤れば会社の存続すら危ぶまれる状況だったとも語られている。
それでも車田氏は、発覚後の不安な状況のなかで執筆活動を続け、支えてくれた関係者への感謝とともに、今後も作品を描き続ける意志を示している。
車田正美の資産はいくら?46億円イコールではない点に注意
今回の被害額である46億8617万円は、あくまで車田氏側が主張する横領の被害総額であり、車田氏個人の現金資産そのものを示す数字ではない。会社資金やライセンス収入なども含まれた金額だ。
預貯金や不動産、著作権などの知的財産を合わせた正確な資産総額は公表されていない。『聖闘士星矢』という世界的な人気作品の権利を長年保有していることから資産規模の大きさは推測できるものの、具体的な金額を断定することはできない。
まとめ|車田正美は『聖闘士星矢』でいくら稼いだのか
- 現在の正確な年収は公表されておらず、本人は「2〜3億円あれば十分」という趣旨の発言をしたと一部で伝えられている(一次資料での確認はできていない)
- 『聖闘士星矢』は累計5000万部超のヒット作
- 印税に加え、国内外で長年展開されてきたライセンス収入も大きな収益源
- 今回の46億円は「車田氏の年収」ではなく、会社を含めた資金が対象となった横領被害額
- 正確な資産総額や印税収入の内訳は非公表のまま
今後の裁判の行方とともに、巨額の資金がどのような経路で流出していたのか、その全容にも注目が集まりそうだ。





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