2025年1月、大阪府東大阪市の山中で切断された遺体の一部が発見されるという衝撃的な事件が起きました。
遺体はのちに、国土交通省・航空保安大学校に勤務していた神岡孝充さん(52)と判明。死体遺棄容疑で逮捕されたのは、同じマンションに住む28歳の無職・大木滉斗容疑者でした。その後、容疑は強盗殺人へと切り替わり、2025年7月には強盗殺人罪と死体遺棄罪で起訴されています。
なぜ神岡さんは殺害されたのか。2人にどんな関係があったのか。そして「金銭目的」とは何を指すのか。報道された情報をもとに、事件の経緯を時系列で整理します。
事件の概要|生駒山中で見つかった切断遺体
2025年1月25日、東大阪市の山中(生駒山系)で、成人男性の遺体の一部が発見されました。頭部や手足などが切断された状態で、複数の場所に分けて遺棄されていたことがのちに判明します。
遺体は司法解剖の結果、死因は窒息死(首を手で絞められたことによるものとみられる)とされ、遺体の切断は死亡後に行われたとされています。この点は「殺害方法」と「遺体切断」を混同しないよう注意が必要な部分です。
2月5日、大阪府警は遺体の身元が神岡孝充さんであると発表しました。
被害者・神岡孝充さんはどんな人物だった?
神岡さんは国土交通省の職員で、本省航空局管制課係長や大臣官房危機管理官付テロ対策官などを歴任し、2022年4月から大阪の航空保安大学校に赴任していました。赴任時の役職は事務局会計課長で、学校の予算や機材調達に関わる業務を担っていたと報じられています。
同級生の証言では、真面目で人望が厚い人柄だったとされ、突然の事件に関係者から驚きの声が上がりました。また神岡さんには海外在住の妻がおり、事件当時は海外渡航を予定していたことも報じられています。
大木滉斗容疑者(被告)は何者か
大木容疑者は大阪府内の公立高校を卒業後、和歌山県内の国公立大学に進学しましたが中退。その後、大阪市中央区のマンションで一人暮らしをしていました。学生時代は「秀才」として知られていたとの証言がある一方、大阪府警によると複数の金融機関から計約200万円の借金を抱えていたとされています。
マンションの住民の間では、以前から不審な人物として認識されていたともいわれ、女性住民が深夜にインターホンを何度も鳴らされる不審な出来事を語った報道もあります。
2人の関係|同じマンションの住人だったが面識は不明
大木容疑者と神岡さんは、同じマンションの別の階に住んでいたことが判明しています。ただし、2025年2月時点の報道では、以前から個人的なトラブルがあったことは確認されていないとされており、2人の関係の詳細はいまだ不透明な部分が多く残ります。
一部の住民は、身長の低い神岡さんを見かけたことがあると証言していますが、大木容疑者との接点を直接示す証言は確認されていません。
事件はいつ起きた?犯行から起訴までの時系列
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2024年12月27日 | 大木容疑者が神岡さん宅で首を絞めて殺害したとされる(起訴事実)。神岡さんはこの日、海外渡航を予定していたとされる |
| 12月28日 | 同日までに神岡さん宅で遺体を損壊し、キャリーバッグなどで運び出して東大阪市山中に遺棄したとされる |
| 12月29日 | 海外在住の妻が府警に「連絡が取れない」と通報 |
| 2025年1月10日 | 奪ったキャッシュカードを使い、大木容疑者とみられる人物がATMで現金約50万円を引き出したとされる |
| 1月25日 | 東大阪市の山中で切断遺体の一部を発見 |
| 2月2日 | 大木容疑者が和歌山県内で身柄を確保される |
| 2月3日 | 死体遺棄容疑で逮捕(4日に送検) |
| 2月5日 | 遺体の身元が神岡さんと判明 |
| 2月下旬(23〜24日ごろ) | 強盗殺人容疑で再逮捕 |
| 2025年7月18日 | 大阪地検が強盗殺人罪・死体遺棄罪で起訴 |
起訴前には刑事責任能力を調べる鑑定留置が3月11日から実施され、当初は約3カ月の予定でしたが延長され、7月14日まで約4カ月間にわたって行われたと報じられています。
なぜ神岡さんは殺害された?浮上する「金銭目的」説
大阪地検の起訴事実によると、大木被告は「金品を奪う目的」で神岡さんを殺害し、その場で現金約5万円とキャッシュカードを奪ったとされています。さらに約2週間後の1月10日には、奪ったキャッシュカードを使ってATMから現金約50万円を引き出したとみられており、こちらは殺害直後の強取とは別の機会に行われたものです。府警によると、大木被告には複数の金融機関に計約200万円の借金があったとされ、生活に困窮していたことが金銭目的の背景として指摘されています。
供述内容にも変化が見られます。2月3日の死体遺棄容疑での逮捕直後、大木被告は「お金がないので殺すしかなかった」といった趣旨の供述をしていたと報じられていますが、強盗殺人容疑で再逮捕された後は一転して「黙秘します」と述べたとされています。
一方で、なぜ殺害に至った具体的な経緯や、遺体を複数箇所に分けて遺棄した理由などは、2025年時点の報道では詳しく明らかになっていません。地検は認否を明らかにしていないとも報じられており、金銭目的が動機のすべてかどうかは今後の公判で争われる可能性があります。
なぜ遺体をバラバラにしたのか
起訴事実によると、遺体は神岡さん本人の自宅で損壊されたとされています。大木容疑者は捜査段階で「事件数日前に自宅近くのスーパー付近で拾ったキャリーバッグで運んだ」といった趣旨の供述をしていたとも報じられています。運搬や遺棄をしやすくするための行為だった可能性が指摘されていますが、正確な理由は捜査・公判の結果を待つ必要があります。
変装して遺体を運搬?金髪のかつらとキャリーバッグ
防犯カメラの映像から、犯行当日とみられる12月28日午後、大木容疑者と見られる人物が肩下まである金髪のかつらを着用し、キャリーバッグと保冷バッグを持って電車を乗り継ぎ、遺棄現場方面へ移動したとみられることが報じられています。
頭部はどこで見つかった?
胴体などとは別に、神岡さんの頭部は大阪市中央区の廃マンション内で、保冷バッグとともに発見されたと報じられています。遺体が複数の場所に分けて遺棄されていた点も、この事件の特異さを示すポイントです。
現在わかっていること・まだ不明なこと
| わかっていること | まだ不明・未確定なこと |
|---|---|
| 神岡さんの遺体が切断された状態で発見された | 殺害に至った具体的なきっかけや2人の間のやり取り |
| 死因は窒息死(絞殺)とみられる | 遺体を複数箇所に分けて遺棄した正確な理由 |
| 大木被告が強盗殺人罪・死体遺棄罪で起訴された | 大木被告が起訴内容を認めているかどうか(地検は認否未公表) |
| 2人は同じマンションに住んでいた | 2人の間に事件前から個人的な接点があったのか |
| 現金約5万円とキャッシュカードが奪われ、後日ATMで約50万円が引き出された | 公判での主張の詳細・判決の内容 |
大木被告は今後どうなる?罪名と刑事責任
逮捕当初の容疑は死体遺棄でしたが、その後、強盗殺人容疑での再逮捕を経て、2025年7月に強盗殺人罪と死体遺棄罪で起訴されています。強盗殺人罪は法定刑が死刑または無期懲役に限られる重い犯罪であり、単純な殺人罪や死体損壊・遺棄罪とは量刑の水準が大きく異なります。
なお、起訴された段階であっても有罪が確定したわけではなく、今後の公判で事実関係や量刑が争われることになります。記事公開時点で最新の公判状況が変わっている可能性があるため、最新の報道もあわせて確認することをおすすめします。
まとめ|東大阪バラバラ遺体事件の全体像
- 被害者は国交省職員の神岡孝充さん(52)
- 大木滉斗被告は死体遺棄容疑で逮捕後、強盗殺人罪などで起訴
- 2人は同じマンションの住人だった
- 死因は窒息死(絞殺)とみられ、遺体切断は死亡後、神岡さん宅で行われたとされる
- 起訴事実では「金品を奪う目的」が明記され、現金約5万円とキャッシュカードの強取、後日の約50万円引き出しが確認されている一方、殺害に至った詳しい経緯や2人の関係には不明点が残る
金銭目的だったのか、それとも別の要因があったのか。事件の核心部分は、今後の公判を通じて明らかになっていくものと見られます。






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