元大相撲力士でRIZINファイターの貴賢神が、自身のXでRIZINの榊原信行CEOへの批判とも取れる投稿を行い、話題になっている。「RIZINが借金どこにいくらあるかバラしちゃおうかな」といった趣旨の発言がSNS上で拡散し、両者の関係に注目が集まっている状況だ。
なぜ貴賢神は榊原CEOをここまで強く批判するに至ったのか。その背景には、2026年6月の試合で発生した体重超過問題と、それに対する榊原CEOの厳しい発言があったとみられる。本記事では、貴賢神本人のX投稿の内容から、両者のこれまでの関係、そして貴賢神という格闘家の経歴まで、時系列で整理して解説する。
貴賢神が榊原信行をXで批判!何を投稿した?
「RIZINの借金をバラそうかな」と投稿
2026年8月18日、貴賢神は自身のX(@takakenshin97)で、榊原CEOに向けたと見られる投稿を行った。投稿では、大会のたびにRIZINの資金繰り事情が選手の対戦カードに影響していると指摘した上で、「選手があってのRIZINでしょ?」と主張。さらに私生活への当てこすりを交えながら、「RIZINが借金どこにいくらあるかバラしちゃおうかな」という趣旨の一文で締めくくった。
この投稿は瞬く間に格闘技ファンの間で拡散され、翌19日には別のアカウントが「近日中に20億近い借金の取り立てが始まる」といった投稿で便乗する動きも見られた。ただし、こうした「借金」に関する具体的な金額や取り立てについては、あくまでSNS上での主張であり、RIZIN側から公式な説明はなされていない。事実関係が確認できない以上、現時点ではこれらの数字を断定的な情報として扱うことはできない点には注意が必要だ。
榊原CEOに何を言いたかった?
投稿全体から読み取れるのは、貴賢神が「選手をないがしろにしている」と感じている点への不満だ。大会のたびに経営状況が話題に上ることへの苛立ちや、選手側との金銭・待遇をめぐる感情的なわだかまりがあったことがうかがえる。
ただし、これはあくまで貴賢神側から見た主張であり、RIZIN運営側の実際の資金繰りや契約条件がどうなっているかは、現時点で第三者が検証できる情報ではない。あくまで一選手の不満の表明として受け止めるべき内容と言えるだろう。
貴賢神と榊原信行はなぜ揉めている?
きっかけは2026年6月の酒井リョウ戦
対立が表面化した直接のきっかけは、2026年6月6日に宮城・ゼビオアリーナ仙台で行われた「RIZIN LANDMARK 14 in SENDAI」だ。この大会で貴賢神は、元DEEPメガトン級暫定王者の酒井リョウと対戦し、1ラウンド1分16秒でTKO勝利を収めた。
しかし試合前日の公開計量で、貴賢神はヘビー級の規定体重120.0キロを1.2キロ超過してしまう。本来であれば貴賢神が勝っても公式記録として認められない「ノーコンテストルール」が適用されるところだったが、酒井側が「約束事だが水抜きの大変さも分かる」として、121.20キロを上限としたキャッチウェイトでの通常ルール開催に同意。この日は同大会で2人目の体重超過選手が出るという異例の事態となり、審判団を務めるJMOC(日本MMA審判機構)も「同じ大会で2つ計量オーバーが続くのは誠に遺憾」とコメントするほどだった。
榊原信行CEOが貴賢神を厳しく批判
大会後の会見で、榊原CEOは体重超過について厳しい言葉で貴賢神を糾弾した。「計量を守れないやつは最初の時点でプロ失格」とし、信頼できない選手を日本代表決定戦であるヘビー級グランプリに送り出す気にはならないという趣旨の発言をしている。この一戦は8月開幕の「RIZIN JAPANグランプリ ヘビー級トーナメント」出場をかけた査定試合でもあっただけに、勝利したにもかかわらず出場権を得られない可能性が浮上したのだ。
これに対し貴賢神は「水抜きで7キロ落とす予定が、最後の1.2キロが落ちなかった」と釈明したが、榊原CEOは「チャンスを活かすならしっかり準備しろ」と語気を強め、最終判断はマッチメーカーに委ねる姿勢を示した。この時点で、選手とトップの間に明らかな温度差が生まれていたことがわかる。
そして7月24日、RIZINは正式にヘビー級グランプリの最後の1枠を発表したが、選ばれたのは貴賢神ではなく、仙台大会で貴賢神に敗れた酒井リョウだった。榊原CEOは会見で改めて、体重超過があった貴賢神について「今回の試合をもってグランプリに推す気持ちにはならない」と明言しており、勝利したにもかかわらずグランプリ出場を逃す結果となった。この決定が、その後の貴賢神のSNSでの発言がエスカレートしていく大きな転機になったとみられる。
貴賢神側にも言い分があった?
貴賢神本人は試合後のマイクアピールで、契約体重を守れなかったことについて酒井への謝罪の言葉を口にしており、故意に体重管理を怠ったという姿勢ではなかったとみられる。一方で、勝利したにもかかわらずグランプリ出場を逃したことについては、貴賢神側に強い不満があったとみられ、8月10日には自身のXで「もう格闘家じゃないです」と投稿し、引退をほのめかすかのような発言をしている。
ただし、この投稿が正式な引退表明なのか、一時的な感情の発露なのかは本人から明確な説明がなく、断定はできない。あくまで「対立が深まっていく過程の一つ」として捉えるのが妥当だろう。
貴賢神と榊原信行は過去にも衝突していた
2022年のRIZINデビュー戦でも問題発言
実は両者の間には、今回が初めての緊張関係ではない。貴賢神は2022年4月16日、「RIZIN TRIGGER 3rd」で総合格闘技デビューを果たしたが、関根“シュレック”秀樹にサッカーボールキックからのTKO負けを喫した。
この結果を受け、榊原CEOは貴賢神に対して「無期限武者修行」を勧告したと報じられている。デビュー戦でいきなり厳しい現実を突きつけられた形の貴賢神に対し、榊原CEOが今後の育成方針として厳しい姿勢を示したエピソードといえる。
その後も苦しい時期が続いた過去
その後も貴賢神は、同年11月のカルリ・ギブレイン戦、2023年10月の荒東“怪獣キラー”英貴戦と連敗を重ね、RIZINで3連敗を喫する苦しい時期を経験した。2024年3月にコーディー・ジェラベック戦でようやくMMA初勝利を挙げるまで、なかなか結果を出せない状況が続いていた。
今回の体重超過問題も、こうした「結果が出せない中でチャンスを与えられ続けてきた」貴賢神に対する榊原CEOの厳しい姿勢という点で、2022年当時と共通する部分があるとも言えるだろう。
貴賢神はRIZINを辞める?今後どうなる?
現時点でRIZIN離脱が決まったわけではない
X上での一連の投稿があったからといって、それが即座にRIZINからの契約解除や正式な引退を意味するわけではない。8月10日の「もう格闘家じゃないです」という投稿、そして8月18日の「借金をバラそうかな」という投稿と、感情的な発言が続いてはいるものの、RIZIN側から契約解除や出場停止といった公式な発表があったわけではない。現時点では、あくまで貴賢神個人がSNS上で不満を表明している段階と見るのが実情に近いだろう。
榊原CEO側から反応はあった?
貴賢神の一連の投稿に対して、榊原CEO本人がXや会見で直接反論したという事実は、本記事執筆時点では確認できていない。今後、大会の会見などの場で本件について問われる可能性は十分に考えられ、両者が公の場でどのようなやり取りを見せるのか注目される。
「RIZINの借金」発言の真相は?
貴賢神が「バラそうかな」と予告した「借金」の具体的な内容や金額について、RIZIN側から公式な情報は開示されていない。過去にはRIZIN関連の金銭トラブルを巡る報道や裁判が話題になったこともあるが、それらと今回の投稿が直接結びつくかどうかは不明だ。あくまで貴賢神個人の主張として受け止め、裏付けの取れていない情報を事実であるかのように扱わないよう注意したい。
貴賢神とは何者?元力士からRIZINファイターへ
大相撲・貴源治として活躍
貴賢神の本名は上山賢(かみやま さとし)。1997年5月13日生まれ、栃木県小山市出身で、千賀ノ浦部屋(入門時は貴乃花部屋)に所属した元大相撲力士だ。力士時代の四股名は貴源治で、2019年7月場所では西前頭10枚目まで昇進した実力の持ち主だった。同じ部屋に所属していた元十両のスダリオ剛は一卵性双生児の兄にあたり、2018年には史上初の双子の関取誕生としても話題になった。
相撲協会を離れ格闘家へ転身
貴賢神は2021年7月に不祥事を理由に相撲界を引退。同年大晦日のRIZINのリング上で、総合格闘家への転身を発表した。翌2022年12月に「貴賢神」の名でMMAデビューを果たし、以後RIZINを主戦場に戦い続けている。
現在の戦績とファイトスタイル
デビュー戦から3連敗というスタートだったが、2024年3月のコーディー・ジェラベック戦で初勝利を挙げると、その後は稲田将戦、MAX吉田戦と連勝を重ね、覚醒の兆しを見せていた。元力士ならではの体格を活かしたパワフルな打撃と組み技が持ち味で、190センチを超える長身とリーチの長さも武器になっている。今回の酒井リョウ戦も、そうした勢いに乗った一戦だった。
まとめ|貴賢神と榊原信行の対立はどうなる?
貴賢神がX上で榊原CEOを批判し、「RIZINの借金をバラそうかな」という投稿が波紋を呼んでいる件について整理してきた。背景には2026年6月の体重超過問題と、それに対する榊原CEOの「プロ失格」という厳しい発言、そして7月24日に貴賢神がヘビー級グランプリの最終選考から漏れ、代わりに自身が破った酒井リョウが選ばれたという経緯があった。両者の間には2022年のデビュー戦当時から続く緊張関係があったこともわかっている。
8月10日の「もう格闘家じゃないです」という投稿から、8月18日の「借金をバラそうかな」という投稿へと、貴賢神の不満は徐々にエスカレートしていった。現時点ではRIZINとの契約関係が完全に決裂したと確認できる情報はなく、榊原CEO側からの直接的な反論も確認されていない。今後、榊原CEOがこの一連の投稿にどう反応するのか、そして両者の関係がどうなっていくのかに注目が集まる。なお、「借金」に関する発言はあくまで貴賢神側の主張であり、裏付けの取れていない情報を事実として断定しないよう、引き続き公式発表を注視していく必要があるだろう。




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