PR
スポンサーリンク

【なぜ230万円も引き出せたのか】児童養護施設元職員が男児名義のキャッシュカードを無断作成…事件の全容を解説

スポンサーリンク
事件
スポンサーリンク

兵庫県神戸市北区の児童養護施設で、元職員の男(46)が入所する男児2人名義のキャッシュカードを無断で作成し、ATMから約230万円を引き出していたとして、窃盗の疑いで再逮捕されました。

福祉施設という「子どもを守る場所」で、しかも子ども自身の財産である児童手当などが狙われたことに、大きな衝撃が広がっています。

本記事では、事件の経緯や発覚の経緯、そして「なぜ長期間にわたり230万円もの現金を引き出すことができたのか」という核心部分を、報道されている事実をもとに整理します。あわせて、児童養護施設における金銭管理の一般的な仕組みや、制度上の課題についても解説します。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

事件の概要|元児童養護施設職員が約230万円窃盗容疑で再逮捕

事件の概要

  • 兵庫県警有馬署は7月11日、窃盗の疑いで元施設職員の男(46、姫路市在住・アルバイト)を再逮捕
  • 被害者は、神戸市北区の児童養護施設に入所していた男児2人
  • 2024年7月18日~2025年2月15日ごろにかけて、神戸市北区の郵便局ATMなどで17回にわたり、男児2人名義のキャッシュカードを使って計231万8千円を引き出した疑い
  • 男は「確かにATMからお金を引き出して盗みました」と容疑を認めている

これまでの経緯

男は今年6月にも、詐欺の疑いで一度逮捕されています。郵便局の窓口で「男児から出金を頼まれた」と偽り、現金をだまし取ったとされる別件です。この詐欺容疑での捜査の過程で、ATMからの不正な出金についても実態が判明し、今回の窃盗容疑での再逮捕につながりました。

犯行の手口|なぜ230万円も引き出すことができたのか

キャッシュカードを「代理人」として無断作成

男児2人の口座には児童手当などが振り込まれており、男は子どもの代理人を装ってキャッシュカードを作成していたとみられています(※この手口の詳細は関西テレビの報道による。有馬署の発表そのものでは「本人らに無断でカードを作成した」とされている)。児童養護施設の職員は、入所する子どもの生活支援の一環として金融機関での手続きに関わる場面があり、その立場を悪用した可能性が指摘されます。

約7か月間、17回にわたって少しずつ引き出し

犯行は2024年7月から2025年2月ごろまでの約7か月間に及び、17回に分けて出金されています。一度に高額を引き出すのではなく、複数回・複数月にわたって出金を繰り返していた点が特徴です。

発覚のきっかけは施設からの相談と「通帳の未返却」

報道によれば、発覚のきっかけは2つありました。

  1. 施設から警察に「職員が子どもの金を使い込んでいる」との相談があったこと
  2. 子どもが施設を退所する際、本来返却されるはずの通帳が返却されていなかったこと

この2点から不正が発覚し、捜査が進められたとされています。児童本人が日常的に口座残高を確認する機会が乏しかったことも、発覚までに時間を要した一因と考えられます。

※なお、施設が警察に相談した時期については報道によって記載が異なります。6月の詐欺容疑逮捕を報じた記事では「2025年10月15日に施設責任者とともに有馬署へ相談に訪れた」とある一方、今回の再逮捕を報じた別の記事では「施設から2025年12月に『職員が子どもの金を使い込んでいる』と警察に相談があった」とされています。当初の通帳に関する問い合わせと、使い込みを疑う正式な相談とが別の時期に行われた可能性もあり、現時点では時系列を一つに断定できません。

児童養護施設では子どもの預金はどのように管理されているのか

一般的な金銭管理の仕組み

児童養護施設に入所する子どもには、児童手当やお年玉、進学・就職に向けた積立などの形で金銭が発生します。多くの施設では、子どもが未成年であることから、通帳や印鑑・カードを施設側が一時的に管理する運用が取られることがあります。

職員が関わる理由

  • 子どもが未成年で、単独での金融機関手続きが難しいこと
  • 進学・自立支援に向けた資金を計画的に管理する必要があること
  • 施設と子どもの信頼関係を前提とした運営が行われていること

制度上の課題

一方で、こうした仕組みには構造的なリスクも指摘されます。

  • 一人の職員に通帳・カード・暗証番号などの管理権限が集中しやすいこと
  • 複数人によるダブルチェック体制が徹底されているとは限らないこと
  • 定期的な第三者監査の仕組みが施設ごとにばらつきがあること

今回の事件で浮かび上がった問題点

  • 子どもの財産保護の脆弱さ:本人が管理・確認しにくい立場にある子どもの財産が、長期間にわたり無断で扱われていた
  • チェック体制の甘さ:不正が発覚したのは、施設からの相談と通帳の未返却という「結果論」的な経緯であり、日常的な監視の仕組みが機能していなかった可能性がある
  • 信頼関係の悪用:施設職員という立場そのものが、子どもや金融機関の双方から信頼される要因となっており、それが悪用された形になっている

児童・高齢者福祉施設での金銭トラブルは過去にも起きている

福祉・介護の現場では、入所者や利用者のキャッシュカードを不正に使用する事件がこれまでにも報告されています。例えば、高齢者施設の元職員が入居者のキャッシュカードを無断で持ち出し、多額の現金を引き出して窃盗容疑で逮捕された事例も報じられています。動機として、ギャンブルによる借金返済などが挙げられたケースもあり、支援対象者の財産管理を任される立場にある職員による不正は、施設の種別を問わず繰り返し発生している課題といえます。

再発防止のために考えられる対策

  • 通帳・カード・暗証番号の管理を複数職員で分担する体制の構築
  • 定期的な残高確認・第三者による監査の実施
  • 行政(児童相談所など)への定期報告体制の強化
  • 子ども自身が年齢に応じて金銭管理を学べる支援の導入

今後の捜査で注目されるポイント

  • 被害が今回判明した男児2人にとどまるのか、他の入所児童にも及んでいないか(※6月の詐欺容疑逮捕時点の報道では「施設の複数児童の口座から計230万円以上が引き出されており、関連を調べる」ともされており、警察は余罪の有無を含めて捜査中とみられます)
  • 引き出された約230万円がどのように使われたのか
  • 施設側の管理体制や監督責任がどこまで問われるのか
  • 被害に遭った子どもたちへの被害弁済や心理的なケアが今後どう行われるのか

まとめ|信頼を悪用した事件だからこそ、再発防止が求められる

  • 元児童養護施設職員の男は、入所していた男児2人名義のキャッシュカードを無断で作成し、約230万円をATMから引き出した疑いで再逮捕された
  • 発覚の背景には、施設からの相談と、退所時に通帳が返却されなかったという経緯があった
  • 児童養護施設における金銭管理は、子どもの未成年という立場ゆえに職員に権限が集中しやすく、チェック体制の強化が課題として浮かび上がった
  • 今後は施設側の管理責任の検証や、被害に遭った子どもたちへのケア、再発防止策の検討が求められる

子どもたちの財産と信頼を守るためには、個々の施設の努力だけでなく、行政を含めた社会全体でのチェック体制の見直しが必要とされています。

【考察】なぜ”尼崎市のデイサービス”で電子マネー不正送金が起きたのか…83歳男性を狙ったスマホ犯罪の闇
この事件が「普通の窃盗」ではない理由2026年、兵庫県尼崎市で発覚した一件の逮捕劇が、静かな波紋を広げている。デイサービス事業会社に勤める28歳の男性社員が、担当利用者である83歳男性のスマートフォンを無断操作し、電子マネー約40万円分を自…
大阪市浪速区「アイリスケア訪問介護ステーション」指定取り消し事件 ― 約2700万円不正受給の実態と介護業界の課題
2024年12月15日、大阪市は浪速区の訪問介護事業所「アイリスケア訪問介護ステーション」に対し、2025年1月1日付で事業者指定を取り消すと発表しました。この事業所は2023年5月から2024年9月までの約1年5カ月間にわたって、実際には…
介護事業所の行政処分が158件に急増——不正請求・虐待が繰り返される「構造的な闇」とは
厚生労働省が公表した最新データで、介護サービス事業所・施設に対する行政処分が158件にのぼったことが明らかになった。前年度(139件)から19件増加しており、介護業界における不正問題が改めて社会的な注目を集めている。なぜ、高齢者の生活を支え…

コメント

タイトルとURLをコピーしました