事件の概要
兵庫県警西宮署は7月7日、不同意性交の疑いで、尼崎市の警備員の男(24)を再逮捕しました。男はすでに不同意性交罪で起訴されています。
再逮捕容疑は、6月11日夜、SNSで知り合った当時15歳の女子高校生が16歳未満だと知りながら、自宅でわいせつな行為をしたというものです。調べに対し容疑を認めているとされています。
同署によると、男は6月17日にも、別の12歳の女子児童に対して同様の行為をした疑いで逮捕されています。SNSをきっかけとした未成年への性犯罪が短期間に相次いで発覚した形です。
この記事では事件の詳細な手口には立ち入らず、子どもをSNS上の性被害からどう守るかという観点から、家庭や学校でできる対策と相談窓口を紹介します。
SNSに起因する子どもの性被害は依然として高い水準
警察庁の統計によると、児童買春や不同意性交等などの性犯罪を含む、SNSがきっかけとなった事犯の被害児童数は、令和6年中で1,486人にのぼりました。前年からは減少したものの、依然として高い水準で推移しており、特に小学生の被害児童数が増加傾向にあることが懸念されています。
SNSは匿名性が高く、面識のない相手とも容易に連絡を取り合える特性があります。この特性が、子どもの未熟さや立場の弱さにつけ込んだ犯罪の「場」として悪用されやすい要因になっていると指摘されています。
なお、令和5年7月の刑法改正により、従来の「強制性交等」「強制わいせつ」は「不同意性交等」「不同意わいせつ」に罪名・構成要件が改められています。同意の有無をより広い状況から判断する枠組みへと変わった点も、あわせて知っておきたいポイントです。
保護者ができる対策
- 子どもとSNSの利用状況について日常的に話す 「誰とやり取りしているか」を詰問するのではなく、日頃から気軽に話せる関係を築いておくことが、いざというときの相談のしやすさにつながります。
- フィルタリングの活用 内閣府の調査では、スマートフォンを利用する子どもの保護者のうちフィルタリングで管理しているのは4割程度にとどまるとされています。フィルタリングは万能ではありませんが、リスクを下げる手段の一つとして活用が呼びかけられています。
- 「会ったことのない相手に画像を送らない」を徹底する SNSで知り合った相手に信頼を寄せ、写真や個人情報を送ってしまうケースが被害の発端になりやすいことが、警察庁や自治体の事例でも繰り返し指摘されています。具体的な手口を細かく教え込むよりも、「ネット上だけでやり取りしている相手には、たとえ優しくても個人的な情報や画像を送らない」というシンプルなルールを、繰り返し伝えることが有効です。
学校ができる対策
- 発達段階に応じた情報モラル教育 警察庁や各都道府県警は、年齢に応じた啓発リーフレットや動画教材を公開しています。学校での情報モラル教育に活用できるものも多く、家庭学習と組み合わせることで効果が高まります。
- 相談しやすい環境づくり 被害に遭った子どもは、「大人に言えば怒られる」「関係が壊れる」といった不安から、被害を打ち明けられないことが少なくありません。スクールカウンセラーや養護教諭など、複数の相談先があることを日頃から伝えておくことが重要です。
- 保護者への情報共有 学校で把握したSNSトラブルの傾向を、学級通信や保護者会などを通じて共有することも、家庭での注意喚起につながります。
一人で抱え込まないために 相談窓口一覧
子ども本人はもちろん、保護者や学校関係者が「様子がおかしい」と感じた場合も、早めに専門窓口へ相談することが被害の深刻化を防ぐ手段になります。
全国共通の相談窓口
- 警察の性犯罪被害相談電話「#8103(ハートさん)」 発信した地域を管轄する都道府県警察の性犯罪被害相談窓口につながります。無料・24時間対応です。
- こどもの人権110番 0120-007-110 法務省の人権擁護機関による、子どもの人権に関する全国共通フリーダイヤルです。
- ヤングテレホンコーナー(都道府県警察の少年相談窓口) 非行や犯罪被害、SNSトラブルなど、少年に関するあらゆる相談を受け付けています。
兵庫県内の相談窓口
- ひょうご性犯罪被害ケアセンター「よりそい」 078-367-7874(ナヤミナシ)/#8891(はやくワンストップ)
- 兵庫県警察性犯罪被害110番 0120-57-8103(こころのなやみ ハートさん)/#8103(ハートさん)
いずれの窓口も、被害の有無がはっきりしない段階の「相談」としての利用が可能です。「これくらいで相談していいのか」とためらう必要はありません。
まとめ
- 兵庫県尼崎市の警備員の男(24)が、SNSで知り合った15歳の女子高校生への不同意性交容疑で再逮捕された。男は12歳の女子児童への同様の事件でも起訴されている。
- SNSに起因する子どもの性被害は、令和6年時点でも年間1,486人と高い水準で発生している。
- 家庭では日常的な対話とフィルタリングの活用、学校では情報モラル教育と相談しやすい環境づくりが、被害の未然防止につながる。
- 不安を感じたときは一人で抱え込まず、#8103(ハートさん)やヤングテレホンコーナーなど、公的な相談窓口を早めに活用することが重要である。


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