初公判で「間違いありません」——即日結審の衝撃
人気音楽デュオ「Def Tech」のMicroこと西宮佑騎被告(45)の初公判が6月1日、東京地方裁判所で開かれた。麻薬取締法違反の罪に問われた被告は、裁判官から職業を問われると「音楽家。歌手です」と静かに答え、起訴事実については「間違いありません」と全面的に認めた。公判は即日結審し、判決は6月11日に言い渡される予定だ。検察側は拘禁刑2年を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めている。
しかし法廷で明らかになったのは、当初の報道で知られていた「大麻所持」という事実をはるかに超える、衝撃的な薬物使用の実態だった。
逮捕当日:サーフィンの後、走行中の車内でコカインとMDMAを吸引
起訴状によると、西宮被告は今年2月、東京都渋谷区の自宅で乾燥大麻約3.5グラムを所持していた。しかしそれ以上に注目を集めたのが、逮捕当日の行動だ。被告はその日、千葉でサーフィンを楽しんだ後、走行中の自動車内でコカインとMDMAの粉末を混ぜて吸引し、スプーンをなめるなどして摂取していたという。
検察側はこの行為について「自動運転中での使用は悪質で、再犯の可能性がある」と厳しく指摘した。白昼の車内で複数の違法薬物を同時に使用するという行為は、単なる「個人的な問題」にとどまらない危険性をはらんでいる。
20年以上にわたる薬物歴——留学時代が「入口」だった
被告人質問では、西宮被告自身が薬物との関わりの歴史を詳細に語った。大麻を最初に使用したのは20歳の留学時代。その後、長い空白期間を経て、2022年に米ロサンゼルスで開催された音楽フェスで再び手を出した。現地スタッフから大麻とコカインを譲り受けたのがきっかけだったという。
さらに、今回の逮捕につながった大麻は、昨年末にハワイで売人から直接購入し、日本国内へ持ち込んだものだった。単なる「所持」にとどまらず、海外からの密輸という重大な行為にまで踏み込んでいたことが法廷で明らかになり、その深刻さは一段と増した。
「サーフカルチャーと切り離せなかった」
薬物使用の背景について問われた西宮被告は、「海外の経験」とした上でこう語った。「海外を行き来する中で、サーファーや海外の選手が大麻を持ち込んでいるのを見ていた。サーフカルチャーと密接にあり、自分のライフスタイルと切り離せなかった」。
この証言が意味するのは、薬物がすでに本人の中で「文化」として内面化され、長年にわたって正当化されてきたという事実だ。依存の根がいかに深く張っているかを、図らずも自ら示す格好となった。今後については「カルチャーだとしても使用しない」と誓ったが、周囲の受け止めは決して楽観的ではない。
音楽関係者の一人はこう危惧する。「逮捕当初の報道は大麻だけでしたが、コカインやMDMAまで常習していたとなると話は別。国内外のサーフィン人脈は切っても切れない深い関係です。これまでもMicroはサーフィンでよく海外を訪れていたが、その際に本当に我慢できるのか」。
更生への取り組みと、拭えない不安
被告は現在、家族のサポートを受けながら薬物依存のカウンセリングに通院中だという。週5日の音楽制作を続け、ジムやプールでトレーニングを積み、休日はサーフィンで体を動かしているとも語った。法廷では「一日も早く音楽を届けたい」と早期の活動再開に向けて強い意欲を示した。
しかし、関係者の不安と不信感は簡単には消えない。検察側が指摘したように、使用道具の押収から依存性は「顕著」とされており、長年にわたる薬物歴と海外サーフィン人脈という環境的リスクが残る限り、再発への懸念はついて回る。
6月11日の判決——問われるのはその後だ
Def Techは2005年のシングル「My Way」で日本の音楽シーンに大きな足跡を刻んだ。ハワイアン・レゲエをベースにした独自のスタイルで多くのファンを魅了してきたMicroにとって、今回の一件は音楽キャリアの根幹を揺るがすものだ。
判決は6月11日。執行猶予が付くかどうかにかかわらず、その後に問われるのは本人の行動そのものだ。大麻だけでなく、コカインとMDMAという複数の薬物を長年にわたって常習してきた事実は重い。音楽への情熱が本物であれば、それが更生の原動力になり得る。しかし業界関係者もファンも今、固唾をのんでその行方を見守っている。
まとめ
Def Tech・Micro被告の初公判では、大麻所持という当初の報道を大きく超えるコカイン・MDMA常習という実態が法廷で明らかになった。20年以上にわたる薬物との関わり、ハワイからの密輸、走行中の車内での複合使用。その悪質性は、検察側が再犯の可能性を指摘するほどのものだ。
本人は更生と音楽再開への強い意欲を示しているが、信頼の回復には言葉ではなく行動が求められる。6月11日の判決が、その出発点となる。


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