PR
スポンサーリンク

1型糖尿病を乗り越えてプロ野球選手に―元阪神・岩田稔の軌跡

スポンサーリンク
野球
スポンサーリンク

高校2年生の冬、大阪桐蔭高校のエースとして活躍していた岩田稔選手に突然告げられた診断—それは「1型糖尿病」でした。「目の前が真っ暗になった」と語る岩田選手。

しかし彼は決して諦めませんでした。1日4回のインスリン注射を続けながら、2006年に阪神タイガースに入団し、16年間にわたってプロ野球選手として活躍。2009年には第2回ワールドベースボールクラシックの日本代表にも選出され、中継ぎとして活躍し、日本チームの2大会連続2度目の優勝に貢献しました。

岩田稔選手が1型糖尿病という難病を抱えながらもプロ野球選手になれた理由、そして1型糖尿病とはどのような病気なのかを詳しく解説します。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

岩田稔がプロ野球選手になれた5つの理由

1. 病気を受け入れる強い精神力

高校2年生の冬に体調を崩し、病院で1型糖尿病と診断を受けた岩田さん。原因がはっきりしない、1度発症したら治らない病気と聞かされた時、岩田選手は大きな衝撃を受けました。

しかし、「誰が悪いわけでもないし、受け入れないと前に進めない」という考えに至り、病気と向き合う決断をしました。この前向きな姿勢が、その後の野球人生を支える土台となったのです。

2. 希望を与えてくれた存在との出会い

入院中、岩田選手の主治医が差し出したのは、1型糖尿病を抱えながらメジャーリーグでプレーしたビル・ガリクソン氏の著書でした。「本のタイトルが『ナイスコントロール』だったので野球の本だと思ったのですが、その本は1型糖尿病について書かれたものでした。1型糖尿病でもジャイアンツでプレーできるのなら、僕だって」と考えるようになりました。

この出会いが、岩田選手に「自分も同じようにプロ野球選手になれる」という確信を与えたのです。

3. 周囲の理解と献身的なサポート

チーム練習が終わった夜9時か10時頃、ユニフォーム姿の西谷監督が連日見舞いにやってきました。差し入れはダンベルやボール、チューブといったトレーニング器具でした。大阪桐蔭高校の西谷浩一監督は、岩田選手が病気で苦しむ中でも、野球を続けられるよう全力でサポートし続けました。

このような周囲の支えが、岩田選手の心を支え、野球への情熱を絶やさなかったのです。

4. 差別をバネに変える強い意志

高校卒業後、社会人野球チームへの入団が内定していた岩田選手でしたが、1型糖尿病や患者の実態が正しく理解されないまま、『岩田は重病で投げられない』という噂を鵜呑みにされた結果、内定が取り消されたという経験をしました。

しかし岩田選手は、「企業を見返してやろうと必死で練習をし、プロに入り同じ病気を持つ人の希望の星になろうと思った」と語っています。この悔しさをバネに変え、人一倍努力を重ねることで、プロ野球選手という夢を実現させたのです。

5. 徹底した血糖コントロールと独自の戦術

プロ野球選手として成功するためには、病気の管理が不可欠でした。岩田さんは、先発の時は血糖値を少し低めの100〜150くらいでコントロールすると、アドレナリンが出ても200いかないくらいで、立ち上がりもスムーズになりました。低血糖気味だと脱力する分、力感がなくなってバッターがタイミングを外す。これは面白いと思いました。僕にしかできない戦術ですねと語っています。

病気と向き合う中で見つけた独自の投球術が、岩田選手の大きな武器となりました。

1型糖尿病とは—正しく理解するための基礎知識

1型糖尿病の定義と特徴

1型糖尿病は、主に自己免疫学的機序により、膵臓にあるインスリンを分泌するβ細胞が破壊され、インスリンが出なくなるため慢性高血糖状態となり、糖尿病を発症します。生活習慣病である2型糖尿病とは全く異なる病気です。

世界的には糖尿病全体の約5%が1型糖尿病と言われており、若い方を中心に幅広い年齢で発症し、生活習慣が関わる2型糖尿病とは、原因、治療が大きく異なります。

原因—なぜ発症するのか

原因はまだ不明な点もありますが、約90%が自己免疫性で、本来外敵から体を守るために働くはずの免疫が、何らかの拍子に間違ってβ細胞を標的にしてしまい、破壊してしまいます。

重要なのは、2型糖尿病と違い生活習慣が糖尿病発症に無関係であるという点です。つまり、不摂生が原因ではなく、誰にでも起こりうる病気なのです。

主な症状

1型糖尿病の代表的な症状は以下の通りです。

  • 口渇、多飲、多尿—血糖値が高くなることで喉が渇き、水分を大量に摂取し、尿の量が増える
  • 体重減少—インスリン不足によりエネルギーを蓄積できず、痩せていく
  • 全身の倦怠感—エネルギーが不足することで、疲れやすくなる
  • 夜尿—小児の場合、おねしょで気づかれるケースもある

症状は突然起こることが特徴で、前年の健診までは血糖値の上昇は指摘されなかったといわれる患者さんがほとんどです。

治療方法—インスリン療法が必須

ほとんどの場合、1型糖尿病の患者さんはインスリン療法が不可欠です。岩田選手も、1型糖尿病を患ってからは、主治医からの指導の下で、インスリンを自分で腹部に1日4回注射していることで血糖値をコントロールしています。

適切な治療を行えば、1型糖尿病を持っていても通常の生活を送ることができ、岩田選手のようにプロスポーツ選手として活躍することも可能です。

岩田稔の引退後の活動—希望の光を灯す

2021年に現役を引退した岩田選手は、株式会社Family Design Mを設立し、野球評論家、阪神コミュニティアンバサダーとして活躍するとともに、1型糖尿病の啓発活動に力を注いでいます。

「昨日も1型糖尿病の野球少年たちに会いに行ったのですが、病気が原因でいじめられるなど、悩みを抱えている子どもたちがたくさんいるんです。そういうことがないように、しっかり1型糖尿病の認知活動をしていかなければいけない」と語る岩田選手。勉強会や交流会を通じて、全国の患者とその家族を支援しています。

現役時代から2009年からは、自身が登板した一軍の公式戦で1勝するたびに、10万円を糖尿病研究のためにNPO法人日本IDDMネットワークへ寄付し、2017年12月には、2025年までの1型糖尿病根治を目指す研究への助成を目的に、同法人と共同で「岩田稔基金」を設立しています。

「1型糖尿病でも何でもできる」

岩田稔選手がプロ野球選手になれた理由は、病気を受け入れる強い精神力、希望を与えてくれた存在との出会い、周囲のサポート、差別をバネに変える意志、そして徹底した血糖管理と独自の戦術にありました。

1型糖尿病は生活習慣とは無関係に発症する難病ですが、適切な治療と管理によって、通常の生活はもちろん、プロスポーツ選手として活躍することも可能です。

「1型糖尿病でも何でもできると伝えていきたい」という岩田選手の言葉は、同じ病気と闘う多くの人々に勇気と希望を与え続けています。彼の姿は、どんな困難も乗り越えられるという強いメッセージとして、これからも多くの人々の心に刻まれていくことでしょう。

スポンサーリンク
野球
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
mh1980をフォローする
スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました