中国人による日本土地購入の背景・理由
中国人が日本の土地を購入する理由は複数ある。第一に、土地の私有が認められていない中国では、土地は国有または集団所有であり、個人は使用権しか持てない。これに対し日本では外国人でも土地の完全所有が可能という制度がある。
投資・資産保全の観点から、円安や日本不動産の相対的割安感も購入を促進しています。特に観光地や都市部の不動産は、民泊やホテル運営による収益性が見込まれるため、投資対象として中国人には魅力的に映る。
また、教育移住の増加も要因の一つです。子どもの教育環境を重視し、日本への永住を前提とした土地・住宅購入が行われています。
政府データによる実態
2024年12月に政府が初公表したデータによると、重要施設周辺で外国人らによる土地・建物の取得が371件確認され、国別では中国が最も多く1.6ヘクタールで、外資買収面積全体の42.8％を占めたという状況が明らかになりました。
ただし、この数字は「重要土地等調査法」に基づく特定区域（自衛隊基地周辺など583カ所）に限定されたもので、日本全体の外国人土地取得の全体像ではありません。
外国資本による土地買収が描く日本の未来
我が国の国土が外国資本によって買い上げられ、静かなる有事となっていますという状況認識が政治家から出されるほど、外国人による日本の土地取得は深刻化しています。
経済安全保障の構造的変化
水資源・食料基盤の外国依存 現在進行している外国資本による森林・水源地・農地の買収が拡大すれば、日本の食料安全保障と水資源確保に根本的な変化が生じます。将来的に、これらの重要資源の利用権が外国の経済・政治的判断に左右される可能性があります。特に気候変動により水資源の価値が高まる中、水源地を押さえられることは国家の生命線に関わる問題となりかねません。
エネルギー・インフラへの影響 再生可能エネルギー適地や送電線ルート、港湾周辺などの戦略的要衝が外国資本に買収されることで、日本のエネルギー政策の自主性が制約される可能性があります。また、5Gなどの次世代通信インフラの設置場所確保において、外国資本が主導権を握るリスクも存在します。
地域社会の変貌
北海道では外国資本による土地取得が他地域より活発です。2019年1月から12月までの期間の海外資本等による森林の取得事例には、35件、199ヘクタールが確認されているという北海道庁のデータがあります。
購入の特徴
- ニセコ、倶知安などスキーリゾート地での大規模開発
- 水源地周辺の森林買収
- 農地・牧場の取得
北海道モデルの全国展開 北海道で現在進行している現象が全国に拡大する可能性があります。北海道のトマム、サホロ、キロロの３大スキーリゾートは中国の復星集団に買収され、その後、いずれのリゾートも転売されたように、観光地の外資による大規模買収と転売が繰り返されることで、地域経済の安定性が損なわれる恐れがあります。
コミュニティの分裂と文化の希薄化 外資による大規模開発により、従来の地域コミュニティが分断され、日本の伝統的な文化や慣習が失われる可能性があります。特に過疎地域では、外国資本の意向が地域の将来を左右する度合いが強くなるでしょう。
国防・安全保障の脆弱化
情報収集拠点の形成 重要施設周辺の土地が外国資本に取得されることで、軍事機密や重要インフラの監視拠点が形成される可能性があります。これらの土地から得られる情報は、将来的に安全保障上の脅威となりかねません。
有事の際の妨害活動 区域内で大きな構造物を立てて電波を妨害したり、ライフラインを寸断したりといった日本の安全保障を脅かす土地利用が懸念されているように、外国資本が取得した土地が有事の際に妨害活動の拠点として使用されるリスクがあります。
社会構造の変化
所有権概念の変容 日本はハワイになる。国土買収によって失われる未来という警鐘が鳴らされているように、土地所有の主体が変化することで、日本人の土地に対する帰属意識や愛郷心が薄れる可能性がある。
格差社会の拡大 外国資本による不動産投資の活発化により、都市部を中心に不動産価格が上昇し、一般の日本人が土地・住宅を取得することがより困難になる恐れがある。
未来への分岐点
現在の日本は重要な分岐点に立っている。一方では、グローバル経済の恩恵を受けつつ外国投資を歓迎する道があり、一方では、国家主権と安全保障を重視し、外国人土地取得を制限する道がある。
どちらの道を選ぶかによって、30年後の日本の姿は大きく変わるでしょう。前者を選べば、経済的繁栄と引き換えに国家の自立性を一部犠牲にする可能性があります。後者を選べば、安全保障は確保されるものの、国際投資の機会を逸し、経済成長が鈍化するリスクがあります。
重要なのは、日本の将来世代にとって最善の選択を行うため、国民全体での真摯な議論が求められています。
今こそ、国民は日本の未来を真剣に考える時です。
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